「貯金=安全」の終焉 インフレ時代の新NISA活用法

2026年5月28日 16:39

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 総務省が発表した消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)は、2023年に41年ぶりとなる3.1%の上昇を記録して以降、2025年度末まで日本銀行の物価目標である2%を上回る水準が続いた。

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 2026年に入り上昇率は鈍化傾向にあるものの、依然として物価高は家計への重荷となっている。

 日本経済は長らく続いたデフレからインフレの定着という新たな局面へと突入した。2024年3月には日本銀行がマイナス金利政策を解除し、日本経済は長らく続いたデフレから金利とインフレのある世界へと本格的な転換点を迎えている。

 こうしたマクロ経済環境の激変において、現金預金に対するリスク認識のアップデートが急務となっている。

■預金では資産は目減り

 多くの個人投資家や投資未経験層は、「投資は元本割れのリスクがある」として、資産を銀行預金に留める傾向が強い。

 日銀の政策転換に伴い、大手銀行の普通預金金利は従来の水準より段階的に引き上げられ、現在は年0.3%程度となっている。

 しかし現在のインフレ環境下において、この金利水準では依然として資産の実質的な目減りを防ぐことはできない。通帳の額面が保たれていても、資産の目減りが進行しているのが実態である。

 さらに、構造的な円安がこの目減りに拍車をかける。

 エネルギーや食料の多くを輸入に頼る日本において、円の価値下落は生活コストの直接的な上昇を招く。資産の全額を日本円の現金のみで保有することは、インフレリスクに加え、単一通貨の下落リスクを無防備に引き受ける極端な集中投資に他ならない。

■新NISAの役割が変化

 こうした中、2024年に抜本的に拡充された「新NISA」の役割は、単なる資産増大の手段から資産の防衛策へと変化している。

 例えば、新NISAのつみたて投資枠を通じて「全世界株式」などのインデックスファンドを買い付ける行動は、手元の日本円を外貨建て資産へと分散させる効果を持つ。

 仮にさらなる円安が進行した場合でも、外貨建て資産の円換算評価額が上昇することで、家計の防波堤として機能する仕組みだ。

■インフレと円安下での防衛策

 当然ながら株式市場特有の価格変動リスクは存在するが、毎月一定額を継続的に買い付けるドルコスト平均法を用いることで、買付単価は平準化される。

 インフレと円安が定着しつつある現在の日本経済において、元本割れを恐れて何もしないこと自体が確実な損失を生む最大のリスクとなり得る。

 自身の購買力を防衛する手段として、新NISAを通じたグローバル分散投資の重要性は今後さらに高まっていくだろう。

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