TSIHD、収益回復も中計が試金石 構造改革の成否がカギ

2026年4月28日 14:03

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4月1日にオープンしたゴルフアパレルブランド「PEARLY GATES(パーリーゲイツ)」新店舗のイメージ。(画像: TSIホールディングスの発表資料より)

4月1日にオープンしたゴルフアパレルブランド「PEARLY GATES(パーリーゲイツ)」新店舗のイメージ。(画像: TSIホールディングスの発表資料より)[写真拡大]

 TSIホールディングス(3608、東証プライム)。東京スタイルとサンユーが双方の再編最終章として、2013年に経営統合。13年余が経つ。アパレル大手。ゴルフウェアなどを得手としてきた。

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 そんなTSIHDが今年1月から米国のアウトドア「FILSON」の取り扱いを開始した。久方ぶりに覗いて見ることにした。収益動向はこんな状況。

 コロナ禍の緊急事態宣言下は厳しい状況を強いられた。2021年2月期は「21.2%減収、118億4300万円の営業赤字、無配転落」。22年2月期は「4.7%増収、44億4000万円の利益計上、5円配復帰」。が以降は「47.5%減益、24.4%減益、7.1%減益」。

 再び回復基調を示したのは前26年2月期、「6.7%増収、164.4%増益」。そして今2月期も「19.7%増収(2000億円)、73.4%増益(75億円)」計画。

 後述するが減益を強いられた要因は「構造的」問題。が「持ち直し」基調を調査機関発の「ブリッジレポート」は前期上半期を、「全販売チャネルで減収。営業利益は前年同期2億円強の損失から6億円強に回復。減収に伴い売上総利益は9.2%減少したがプライシング/仕入原価低減、過年度の在庫処分一巡/在庫評価損引き当て減少で売上総利益率1.8P改善。広告宣伝費・人件費抑制等で販管費11.3%減少」とし、レポートの見出しを「減収も、構造改革効果が発現し、黒字転換」としている。

 至27年2月期の中計も「売上高2000億円、営業利益75億円」を掲げ、その背景として「総額約100億円の収益改善をやる」と宣言。具体的に「仕入原価低減(約30億円)」「受注管理適正化(約25億円)」「店舗・スタッフの適正化改革(約15億円)」「原価コスト等の効率化(約25億円)」などをカウントしている。

 可能なのか。前提としてアパレル業界事情が気になる。その如何では例えば大手企業とはいえ、プライシングの宝刀を簡単には抜くことが容易ではないと捉えるからだ。

 矢野経済研究所では、市場規模の推移についてこんなレポートを発信している。「2024年から30年頃までは微増傾向と推測する。少子高齢化、人口減少の影響に対し、物流費・原材料・人件費上昇などが市場規模額を押し上げる結果」。

 利益の立ち直り基調⇔中計の実現・達成化が株価動向に大きく影響しよう。昨年11月の1000円割れから買い基調に転じるも3月に1000円トビ台と「行って来い」。がその後4月に1539円まで急伸。時価は1400円台トビ台。好配当利回り4%水準を享受しながら様子見が賢明か・・・ (記事:千葉明・記事一覧を見る

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