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ホルムズ海峡封鎖で航行停止なのに高値圏の商船三井株 逆行高の理由とは?
●イランがホルムズ海峡封鎖で日本の船舶も航行停止へ
11日、海運大手の商船三井は、ペルシャ湾に停泊している同社保有のコンテナ船に損傷が見つかったことを明らかにし、業界に衝撃が走っている。
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イランによる軍事攻撃の影響かどうかは不明だが、乗組員にケガはなく、船舶の航行は可能だという。
イランによるホルムズ海峡の閉鎖によって、日本の船舶も航行停止を余儀なくされており、戦火拡大の影響は避けられない情勢だ。原油価格の高騰から株式市場は激しく乱高下しているが、なぜか商船三井株は堅調な値動きが続いている。逆行高の理由とは?
●中東情勢悪化でも逆行高の商船三井株
ますます悪化する中東情勢だが、海運株の中でも取り分け商船三井の株価が堅調だ。
日経平均が2月26日の史上最高値(終値)5万8,753円39銭から、3月12日(終値)5万4,452円96銭まで大幅な調整を強いられているのに対し、商船三井株は2月26日の5,691円に比べ3月12日時点で6,174円と500円近い上昇となっている。
本来なら運行リスクが高いはずの海運株だが、11日には日本郵船、商船三井、川崎汽船の大手3社がいずれも年初来高値を更新している。
●商船三井株はなぜ買われているのか
商船三井が買われている最大の理由は、運賃高騰による業績回復期待である。
ホルムズ海峡が閉鎖された場合、中東から原油を輸入している国は他の地域から代替の輸入を行うことになる。すると輸送距離が伸び、航行日数も増えるため運賃が跳ね上がる仕組みになっている。当然船が不足して荷主の間で船の奪い合いが起こるため、より運賃が高騰するというわけだ。
そしてもう1つの買われている理由が、株価の割安感だ。
●商船三井の業績と株価の見通し
商船三井株の3月12日終値6,174円で換算したPER(会社予想)は10.63倍、PBR(実績)は0.78倍と、依然として低い水準にある。配当利回りも3.24%(会社予想)と高く、これにカタログギフト(3,000円相当)やクルーズ旅行代金割引の株主優待が付く。元々買われやすい水準にあったといえるのだ。
会社発表による2026年3月期の業績は、売上高1兆8,300億円(前年同期比3.1%増)、営業利益1,250億円(同17.1%減)、経常利益1,800億円(同57.1%減)、純利益2,000億円(同53.0%減)と、増収減益を見込んでいる。
運行リスクの高まりから、運賃上昇による業績の上方修正がどの程度決算に反映されるのか注目だが、株価指標としては割安なことから、今後も堅調な値動きが期待される。(記事:丸山優太郎・記事一覧を見る)
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