お伊勢詣は続くのか? 正念場迎えたペロブスカイト太陽電池関連の伊勢化学工業

2026年2月27日 17:59

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■伊勢化学工業が注目される理由とは

 日経平均株価が6万円台をうかがう勢いを見せている中、いち早く高値を付けて調整入りしそうな気配を見せている好業績銘柄群があるが、ペロブスカイト太陽電池関連の伊勢化学工業もその中の一つだ。

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 ペロブスカイト太陽電池は、次世代型の主力太陽光発電として期待されており、従来のシリコンタイプとは異なる薄いフィルム状に加工できる(曲げられる)太陽電池だ。その特性から、軽量で設置場所を選ばない。

 AIデータセンターやEVなど電力需要の爆増が見込まれる中、これまでの概念を大きく変えるテクノロジーとして期待されており、とりわけEV車の屋根やボンネットに装着する構想は実用化段階にはいっている。

 このペロブスカイト太陽電池の主原料となるのがヨウ素で、日本はヨウ素生産量ではチリに次いで世界2位(潜在生産量は1位)の優位性を持ち、その国内トップ企業が伊勢化学工業というわけだ。

■右肩上がりの上昇を続けた伊勢化学工業の株価

 2024年2月、NIMS (国立研究開発法人物質・材料研究機構)によるペロブスカイト太陽電池実用化報道を受けて、伊勢化学工業の株価はストップ高、長年1,000円以下に低迷していた株価は上昇相場へ突入していく。

 高市政権発足後の上昇相場にて、株価は8,450円(2/9)の最高値を付けたのち6,000円台前半までの反落となっている。日経平均株価が高値更新を続ける中、一足先に高値を付け調整入りした可能性が出てきた。

 このまま2月相場が終わるとテクニカル的には月足に長い上髭を付けることになり、日足で見てもきれいな2番天井を形成してからの下落局面となっている。過去の経験則からもしばしの調整期間が必要と考えるほうが妥当だろう。

■お伊勢詣は続くのか

 高市政権17の戦略分野の一つに盛り込まれた「資源・エネルギー安全保障・GX(グリーン・トラストフォーメーション)」の中に、ペロブスカイト太陽電池は含まれる。また2月の衆院選でも、自民党は2035年までにペロブスカイト太陽電池を公共施設に500万キロワット導入するという目標を掲げている。

 「国策に売りはなし」というように、伊勢化学工業の押し目は絶好の買い場を提供してくれると考える投資家も少なくはないだろう。ただし、短期筋の動きに惑わされないように十分に引き付けて狙っていきたい。

 お伊勢詣はまだ始まったばかりかもしれない。

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