【QAあり】ブックオフグループHD、「ブックオフだけじゃないブックオフグループ」へ 事業ポートフォリオ変革で持続可能な成長

2024年3月22日 09:53

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記事提供元:ログミーファイナンス

【QAあり】ブックオフグループHD、「ブックオフだけじゃないブックオフグループ」へ 事業ポートフォリオ変革で持続可能な成長

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本日の内容

堀内康隆氏(以下、堀内):ブックオフグループホールディングス代表取締役社長の堀内です。本日は当社説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。

本日は、当社グループの全体の概要をご説明した後、昨年7月に発表した当社グループの中期経営方針をご説明します。最後に、今期の業績予想と株主還元施策に関してお話しします。

会社概要

堀内:まず、当社グループの概要です。みなさまご承知のとおり、当社は「本を売るならBOOKOFF」で本の買取販売からスタートしました。創業は1990年5月で、神奈川県の相模原の地で小さなお店から始まり、それから30年を超えて、現在はグループとして展開しています。

2018年10月に持株会社の体制に移行し、前期の2023年5月期には年商1,018億円となりました。店舗数は2023年11月末時点で全国に834店舗あり、そのうち直営店を458店舗、フランチャイズを376店舗展開しています。

従業員数は2023年5月末時点で1,572名です。全国の店舗で、パート・アルバイトスタッフが中心の運営を行っています。

株式情報

堀内:株式の情報です。当社は東証プライム市場に上場しており、2023年11月末時点で4万4,554名の方に株式を保有していただいています。当社はBtoCのビジネスを行っていることもあり、個人の株主の方々がたくさんいらっしゃいます。

私たちの経営理念とミッション

堀内:当社は創業以来、2つの経営理念を大切にしています。「事業活動を通じて社会へどのように貢献しているか」「一緒に働く全従業員が物心両面で幸福を追求していけるかどうか」です。

昨今、リユースのビジネスが広がりを見せる中で、当社グループが掲げるミッションとして、リユースは1つの手段ではありますが、私たちが事業活動した後に、「多くの人に楽しく豊かな生活を提供できるかどうか」が重要だと考えています。

利用するお客さまもさることながら、働く従業員、また地域社会に住んでいる方々にとって、私たちの事業活動がプラスになるかどうかをミッションに掲げて、現在、事業を展開しています。

これまでの歩み

堀内:この30年と少しの歴史を紐解くと、順風満帆に事業成長してきたわけではありません。創業以降、1990年代は店舗数を一気に広げていきました。

2000年代に入り、本やソフトメディアだけでなく、洋服、スポーツ用品、フィギュアといった商材も取り扱う大型店の展開を行いました。また、都市部での展開として、池袋、渋谷、新宿といった地域にも展開してきました。さらに、この時期には「ブックオフオンライン」というEコマースサイトも立ち上げています。

ただし、本やソフトメディアの伸びが停滞していく中で、リユース市場に事業を広げていったものの、世の中の流れとしてはネット社会が広がっていきました。加えて、リユース業界に同業他社がたくさん参入してくる中で、私たち自身の変革が迫られたのが2010年代になります。

2010年代は当社グループの歴史の中では非常に苦しく、長い変革の時期でした。店舗の運営のみならず、ネットの事業を展開していき、ネットの活用を本やソフトメディア以外の商材にも広げていきました。さらに、ブックオフ事業以外の新しいビジネスへの挑戦を繰り返しながら、変革の時期を過ごしました。

直近では、新型コロナウイルスのパンデミックの影響で、店舗運営そのものもなかなか難しい状況でした。そのような波を乗り越え、現在、新しい成長期に向けて歩みを進めているところです。

増井麻里子氏(以下、増井)​:それでは、質問をはさみながら進めていきます。「2010年代から変革期が始まった」とのことですが、当時の外部環境はどのような状態だったのでしょうか?

堀内:外部環境としては、「Amazon」がネット書店として非常に広がりを見せる中で、新品のみならず、「Amazonマーケットプレイス」というかたちでも、個人のネットでの出品を広げた時期でした。

当時のブックオフ事業では、中古でいくらで購入されるのかがオープンになっていませんでしたが、「Amazonマーケットプレイス」の登場により、ネット上で価格を見ることができるようになりました。ネットで自ら出品することが増え、その値段に対しての満足度が変わってきたかたちです。

その結果、店舗だけでなくネット上でも宅配買取を行い、出品する新しいリユースのビジネス形態が生まれました。当社はそれまでかなり大きなシェアを取っていましたが、小さな会社が広がってくる中で、競争を迫られることとなりました。

増井:スマートフォン(スマホ)の普及もありましたよね。

堀内:おっしゃるとおりです。その後、スマホが普及していき、2010年代後半になってくると、ご承知のとおりフリマアプリの「メルカリ」の登場なども相まって、競争環境が激しくなっていきました。

消費者にとっては非常にフレンドリーですが、私たちはより一層変わっていかないと、選んでいただけない存在になってしまうというのが事業環境としてありました。

八木ひとみ氏(以下、八木):市場が拡大し続けている時期だったということでしょうか?

堀内:おっしゃるとおりです。当時から、リユース市場は年率5パーセントから7パーセントの確実な成長を続け、人口が停滞している中でも非常に大きな伸びを示していました。

増井:そしてコロナ禍を経て、これから持続可能な新たな成長期へ入っていくということですね。コロナ禍はどのような影響をもたらしたのでしょうか?

堀内:大きく2つあると考えています。1つは、自宅にいる時間が長くなってきた中で、住環境をよりよくしていくために無駄なものを手放し、新しいものを手に入れていく生活スタイルとして、リユースが広がりを見せています。

もう1つはユニークなのですが、私たちは、当時は大型店やネットがなければ競争に勝てないのではないかと思っていました。しかし、コロナ禍で大型店を閉めざるを得ない状況になると、逆に中小型の地域のお店が非常に元気になりました。地域のお客さまは本を求めており、欲しいものが手に入るのであれば、店舗の大小にかかわらず、身近にあるお店に行くことを再発見しました。

私たちの店舗は、全国に約800店舗あるうちの600店舗余りが100坪から150坪ほどで、それほど大きなお店ではありません。それまでは、そのようなお店をどのように運営するかが大きな課題でしたが、その身近さがある意味でアドバンテージに変わっていき、どのように便利にしていくかを考えるきっかけになりました。

ちょうどその時期に、公式スマホアプリで会員を獲得することに取り組んでいたため、地域のお客さまと双方向でつながれる環境がコロナ禍で整いました。店舗網と会員基盤を活かし、どのようにビジネスを伸ばしていくかといったステージに入ることができたと思っています。

増井:意外な展開だったかもしれませんね。

堀内:そのとおりです。ある意味、人の行動が制約されたからこそ生まれたところがあるかと思います。

主要事業の概要

堀内:ここから、主要事業を少し掘り下げてお話しします。ブックオフグループホールディングスという名前にあるとおり、私たちの中核になる事業は国内にあるブックオフ事業です。

ブックオフ事業といっても、現在さまざまなタイプのお店を出店しています。本、ソフトメディアを中心とした「BOOKOFF」のほかに、本やソフトメディアのみならず、洋服、スポーツ用品、ブランドバッグ、食器、雑貨といった家庭にある、ほぼすべてのものを取り扱う「BOOKOFF SUPER BAZAAR」、その中間にあたる「BOOKOFF PLUS」という店舗もあります。

また最近では、本やソフトメディアはあまり扱わず、トレーディングカード(トレカ)やフィギュアを中心にアソート展開している「あそビバ」もショッピングセンターの中に展開しています。

スライド右側をご覧ください。プレミアムサービス事業、海外事業は、今後成長を期待している事業です。ブックオフ事業は30年以上展開していますが、まだ「BOOKOFF」というお店に馴染みがないお客さまがいらっしゃいます。

そのようなお客さまにリユースのサービスを提供するために、プレミアムサービス事業では、主に百貨店を中心に富裕層向けの買取販売を行う「hugall(ハグオール)」を展開しています。「aidect(アイデクト)」はジュエリーにフォーカスを置き、ジュエリーの買取販売だけでなく、リペアやリメイクといった新しいリユースのサービスも提供しています。

「BOOKOFF総合買取窓口」は、今まで「BOOKOFF」がなかなか進出しきれなかった山手線圏内の麻布十番や広尾、白金といった地域に小さな間口を展開し、買取サービスを提供しています。

海外事業に関しては、USAでは実は2000年からニューヨークに進出し事業を展開しています。なかなか収益化まで至らなかったのですが、2020年代に入ると一気に収益化が進みました。今後、現地で買取販売を展開するため、アメリカの現地の方向けにリユースのサービスを提供していきます。

スライドの海外事業の左側に「J」という文字のあるロゴがあります。こちらは「Jalan Jalan Japan」というブランドです。本やソフトメディア以外の商材を広げていく過程で、残念ながら国内で売れ残ってしまった品物をどうにか活かせないかということで、アジアに輸出して販売しています。現在はマレーシアを中心に日本国内で売り切れなかったものを輸出して、小売店として展開しています。

事業別売上高構成比

堀内:当社の中核である国内ブックオフ事業について少し掘り下げ、「BOOKOFF」がどのように変わったかをご紹介します。

事業別売上高に関しては、いまだ国内ブックオフ事業に頼るところが大きく、売上高構成比は国内ブックオフ事業が9割を占めています。現在は国内ブックオフ事業の売上・利益を維持しつつ、プレミアムサービス事業や海外事業にどのように広げていけるかに挑戦しているところです。

BOOKOFF

堀内:中核である「BOOKOFF」については、本やソフトメディアのイメージが強い方が非常に多いと思います。漫画やゲームがスタートではありますが、近年ではトレカ、フィギュアといったIPコンテンツを活用したグッズやアナログゲームの市場が広がりを見せています。

そのような事業を広げていくだけでなく、最近は昭和レトロに代表される懐かしいものも復刻としてみなさまに愛されています。

スライド右上の写真は、レトロゲームのコーナーにある「ファミリーコンピュータ(ファミコン)」のソフトです。私はファミコンやスーパーファミコンの世代ですので、懐かしいと感じます。最近では、インバウンドも含めてカセット型のゲームが非常に広がりを見せており、積極的に買取販売を進めています。

BOOKOFF SUPER BAZAAR・BOOKOFF PLUS

堀内:「BOOKOFF SUPER BAZAAR」「BOOKOFF PLUS」についてです。先ほど簡単にご紹介しましたが、家庭にあるあらゆるものを買取販売しています。

代表的なものをスライドに掲載しています。洋服はもちろんのこと、ブランドバッグやファッションの商材に加え、下段中央のゴルフクラブ、スポーツ用品などもあります。右上の写真はサーフボードです。海に近い地域では、非常に多くの品を取り揃えています。

右下の写真は、みなさまのお祖母さまの家や実家にあるような懐かしい雑貨類、家具といったもので、大型店で取り扱っています。

国内ブックオフ事業 「ひとつのBOOKOFF」構想

堀内:そのような店舗展開もしていますが、変革期の中で推し進めてきた大きなポイントとして、店舗とEコマースの融合があります。全国にある店舗網をお客さまに向き合う装置としていかにつなぎ合わせていくかということで、「ひとつのBOOKOFF」構想を掲げて進めてきました。

それをつなぎとめる役割として、スライド中段に記載の黄色いロゴの公式スマホアプリを展開しています。会員基盤を共通化し、この5年間、店舗を利用しているお客さまもネットで注文して店舗で受け取れるサービスを積極的に提供してきました。

コロナ禍の中でも小さなお店の品揃えを豊富にするために、物流センターを使って品物を保管しています。近くのお店にない場合はネットで注文し、近くのお店で受け取れるサービスを展開することにより、全国の店舗網の活用を進めているところです。まだ道半ばですので、これから広げていこうと考えています。

国内ブックオフ事業 直営店売上高構成比の推移

堀内:国内ブックオフ事業の10年間での売上高構成比と売上高の推移です。変革期に入り始めた2012年度は、直営店の売上高が約570億円で、売上高構成は大部分が本とソフトメディアという状態でした。2022年度は800億円を超える売上高の半分程度を本・ソフトメディアで占めており、本に関しては約25パーセントでした。

「BOOKOFF」という名前ではありますが、本だけではない「BOOKOFF」が、かなりかたちになってきています。

増井:リユース市場が拡大しているため、本やソフトメディア以外の商材が伸びているのはわかりますが、ソフトメディアも伸びている理由を教えてください。

堀内:市場の動向を見ると、おっしゃるとおり、この10年間で本やソフトメディアの業績が落ちていてもおかしくないと思います。

本やソフトメディアが業績の下支えに貢献している背景には、先ほど少しご紹介したとおり、特にソフトメディアに関して、新譜がたくさん売れているというより、旧譜、懐かしいものが広がりを見せていることがあります。今ではCDを購入する方の多くが30代、40代ですので、平成ミリオンヒット音楽などが人気を博しています。

レトロ商材への需要増加

堀内:スライド右上の写真が平成ミリオンヒット音楽で、安室奈美恵さんやB'zなどのCDが並んでいます。これを語り始めると、少し長くなってしまいますね。

八木:青春時代に聞いていたアルバムなどを求めているのですね。

堀内:おっしゃるとおりです。音楽配信されていない曲もあり、注目を集めています。

レコードに関しては、デジタルからのアナログシフトが世界的に進んでいます。アーティストが新譜を出す際には、同時にLPを出す風潮もあります。レコードの中では、デジタルで拾いきれない音源が拾えます。レコードは「昭和レトロ」の要素もさることながら、現代的な需要も考慮して、両方取り揃えています。もちろん、ボリュームとしては圧倒的にレトロ商材が多いです。

このようなレコードやレトロゲームが、最近の方々にも非常に掘り起こされています。DVD・CDの需要は低いのではないかという懸念に対し、現場がレトロ商材に着目して売り場を柔軟に変えてきたことが、しっかりと数字に現れています。

増井:それで伸びているのですね。

堀内:そこが土台としてしっかり安定しているからこそ、伸びているものが上乗せできています。

国内ブックオフ事業 トレーディングカード売上高推移とトレカフェス

堀内:最近特に力を入れているのが、トレカやホビーなどの商材です。トレカと言えば「ポケモンカードゲーム」のイメージがあると思いますが、最近は「ONE PIECEカードゲーム」なども人気を博しています。

ずいぶん懐かしい話ですが、古くは「遊戯王カードゲーム」があり、そのような市場自体は長年存在していました。最近ではキャラクターが非常に受け、「ポケモンカードゲーム」から裾野が広がっていきました。

私たちも、ゲームと合わせて積極的に取り組もうと考え、店内に対戦スペースを設けました。物販だけではなく、「ここに遊びに来て買い物しよう」と思ってもらえる場所を提供しようと、スライド右上の写真のような「デュエルスペース」という対戦スペースを設けて、大会を催しています。

しかしながら、「BOOKOFF」はトレカの印象がまだ薄いため、最近ではお店の外に出て、「トレカフェス」を開催しています。スライド右下の写真のように、大きなホールに100人規模で人を集め、正式なジャッジを入れ、景品を用意してトレカを盛り上げることで、プレイヤーの育成も進めています。

このような取り組みの結果、スライドのグラフにあるとおり、導入期の中でかなり上昇しています。足元でも前年同期比123.8パーセントと、好調に推移しています。

国内ブックオフ事業 ホビー売上高推移とエンタメ化

堀内:トレカが注目されがちですが、実は非常に大きく伸びているのが、フィギュアを中心としたホビーの分野です。アニメグッズやアイドルグッズなどの「推し活」が広がっていることもポイントです。

また、世界的には「ガンダム」や「ジャンプ系」のアニメが人気を博しています。そのようなインバウンド需要も含めて、積極的に取り入れています。

スライド下側の写真は、アニメグッズです。小さなアニメグッズや、お子さま向けでは「仮面ライダー」のベルトなど、毎年新しいシリーズが出てきます。

スライド上側の写真は、フィギュアです。「ドラゴンボール」や「ONE PIECE」はもちろん、最近では「初音ミク」や「新世紀エヴァンゲリオン」など多様な種類のフィギュアがあり、人気を集めています。

八木:インバウンド需要が大きいとのことですが、先ほど「山手線圏内を強化している」というお話もありました。インバウンドの方々は、その情報にアクセスできる環境にあるのですか?

堀内:山手線圏内は、買取中心の小型のお店です。インバウンドの方々は大型店に行く傾向がありますので、川崎や大宮、船橋にある大型店で、例えばタイ向けに「Facebook」のサイトを作ったり、中国のSNS「小紅書(RED)」に広告を掲載したりしています。

最近では、ツーリストがインフルエンサーとして口コミをどんどん発信しています。UGC(ユーザー生成コンテンツ)のように、お客さまがコンテンツを作ってソーシャルメディア上で広がっていき、「これはどこにあるの?」と言って、私たちのお店を見つけてくれています。そのような傾向が強く、しっかりと見ていただいていると感じています。

国内リユース市場の推移

堀内:ここからは、中期経営方針についてご説明します。先ほどリユース市場が伸びているとお話ししましたが、スライドのグラフにあるとおり、リユース市場は2009年以降の年平均成長率が7.5パーセントと、着実な成長を見せています。

現在の国内のリユース市場は3兆円規模と言われています。業界の中では、2030年に4兆円規模に広がり、その先はより成長が期待できる市場だと言われています。

リユース市場における当社

堀内:そのような中で、「フリマアプリの隆盛によって市場が拡大しているのではないか」との質問をよく受けます。リユース市場はフリマアプリを中心とした個人間取引のCtoCの市場と、私たちのように買取して販売するBtoCの市場に大きく分かれています。

実は市場規模としては、いまだにBtoCの市場が大きいです。足元の成長率も、フリマアプリにBtoCの市場が取られているわけではありません。フリマアプリによってリユースするきっかけを得る方が非常に多く、うまく使い分けをされながらBtoCとCtoCの市場が同時並行的に広がることで、今のリユース市場の伸びをけん引しています。

2022年度の伸びは、ほぼ同率になっています。巣ごもりからの転換で、実はBtoCがCtoCよりも伸びたという実績も出ています。

増井:BtoCとCtoCには、内容的にすみ分けがあるのですか?

堀内:ずいぶんすみ分けは進んでいます。フリマアプリでは1品1品、手間をかけながら売りますので、コミュニケーションや発送の手間がかかります。比較的時間にゆとりがある方や、しっかり売りたいもののある方が多い傾向です。

一方で、引っ越しや年末の大掃除など、今すぐどうにかしたい方や、人とのコミュニケーションを対面で楽しみたい方は、BtoCを利用します。特に中高年の方は、「フリマアプリは不安なので顔が見えるところに行きたい」と考える方が多く、私たちのようなお店をよく利用していただいています。このように、うまくすみ分けが進んでいます。

増井:確かに、フリマアプリでは「いつ売れるかなかなかわからない」「包装用紙をキープしておかなければいけない」など、いろいろありますよね。

堀内:そのような意味でも、成長のチャンスがあるのではないかと思っています。

増井:なるほど。うまく共存しているのですね。

ブックオフグループ中期経営方針

堀内:このような環境の中で、私たちの成長のスタートは「本を売るならブックオフ」でしたが、2010年代変革期においては「本だけじゃないブックオフ」を進めてきました。

「BOOKOFF」という国内ブックオフ事業が盤石な売上利益を確保する中で、これから先、私たちのグループとしては、「ブックオフだけじゃないブックオフグループ」を目指していきます。併せて、循環型社会を形成していくことによって、サステナブルな社会形成に貢献していきながら、事業ポートフォリオの変革を進めていこうと考えています。

BOOKOFFグループ価値創造MAP

堀内:先ほどご紹介した3つの主力事業をどのように展開していくか、それに加えて新たな事業開発をこれから先どのようにしていくかについてお話しします。

中核になるのは国内ブックオフ事業ですが、プレミアムサービス事業が対象とするお客さまの多くはリユースに馴染みがありません。また、海外には大きな市場がありますので、このようなところを広げていくことでグループ全体の事業規模を拡大していきます。

利益目標と獲得イメージ

堀内:利益目標と獲得イメージです。昨年7月に発表した中期経営方針に掲げているとおり、2028年5月期の段階で売上高が1,300億円、経常利益は現在水準の1.5倍の45億円以上を生み出していく目標に挑戦していきます。

主に伸ばしていく部分は、プレミアムサービス、海外、そしてこれから開発する事業です。

国内ブックオフ事業 中期方針

堀内:一つひとつの事業の中期方針のポイントについてお話しします。国内ブックオフ事業に関しては、これまでご説明した部分が中心になります。今後の市場としては、本・ソフトメディアは中核商材として継続的に安定した売上利益を取っていきます。

そして、本・ソフト以外の商材を伸ばしていくために、チェーン全体では「超便利に、超面白く」を掲げ、顧客接点としての店舗を積極的に大型化します。また、ショッピングセンターの中に小型店舗を展開していきます。その中で、運営するのは人が中心です。人があってこそ、このビジネスが成り立ちますので、人材育成を行い、接客を磨いていきます。

一方で、省人化も含めたデジタルシフトは、今後の世の中で必要不可欠だと考えています。顧客接点として、スマホアプリを中核にCRMを強化するのと同時に、デジタルを活用することによって、より便利に売れる環境や、欲しいものがすぐ手に入る環境を積極的に作っていきたいと考えています。

プレミアムサービス事業 概要

堀内:今後伸ばしていきたいプレミアムサービス事業と海外事業について、お話しします。

事業展開は先ほどご紹介したとおり、「hugall」「BOOKOFF総合買取窓口」「aidect」の3つの拠点を展開しています。

こちらで買取した品物は、「BOOKOFF」というブランドとは別立てで、プレミアムライン専門のECサイト「rehello(リハロ)」を立ち上げて販売しています。ここで新しいお客さまに対して、新しいブランドで商品を提供しています。

プレミアムサービス事業 出店エリアと店舗

堀内:先ほどご紹介した都内での具体的な展開に関して、なかなかイメージが湧きづらいかと思い、スライドの地図を用意しました。港区、渋谷区、目黒区、世田谷区を中心に店舗展開しているのは、プレミアムサービス事業です。

例えば、大丸東京店には「hugall」と「aidect」の両方を出店しており、ジュエリー専門店と買取専門店のかたちで展開しています。日本橋高島屋 S.C.にも「hugall」を展開しています。百貨店のお客さまにはこのようなお店にリーチしていただこうと思っています。

また、麻布十番や中目黒、白金など、タワーマンションがたくさんあるようなところにも進出しており、写真のようなイメージで展開しています。

プレミアムサービス事業 中期方針

堀内:このような展開を広げていき、プレミアムサービス事業として2028年5月期に100店舗体制を目指します。これから4年間で投資して、このようなお客さまの層に簡単にリーチできるような場所を広げていこうと考えています。

増井:プレミアムサービス事業には、大手の競合もかなりいると思います。差別化戦略など、競争優位性を高めるために御社が取り組んでいることはありますか?

堀内:大きく2つあります。「hugall」に関しては、百貨店との関係を長年構築する中で、外商と一緒に動いています。表では店舗を出していますが、外商ネットワークを使いながら、コネクションをうまく構築できています。

路面店をどんどん出店している他社はたくさんありますが、このような関係性を構築しているのは、当社ならではだと思います。

増井:それで、百貨店に出店しているのですね。

堀内:はい。それもあって、「hugall」は百貨店に出店しています。逆に、「BOOKOFF総合買取窓口」は路面店を出していますが、ここでは私たちの最大の武器である本を売ることができます。本は手軽に売りたいものですが、実は首都圏の都市部ではなかなか売る場所がありません。

ブランドバッグ1個を持っていくのではなく、本を持っていくついでに「これも一緒に見てもらいたい」というきっかけになります。そのきっかけとして、私たちが持っている裾野は非常に広いのではないかと考えています。

路面では、「BOOKOFF総合買取窓口」、百貨店内ではコネクションも含めた「hugall」を展開するかたちで動いているところです。このあたりは、他社との差別化要素になっていると思います。

増井:スライドの図にもありますが、超富裕層に向けてリユース浸透度は低くなっていると思います。外商と連携しながら動くことによって、意外と需要はあると感じますか?

堀内:やはりこのような方々は、口コミや紹介が非常に大きなファクターになっています。前向きに売りたいというより、恥ずかしいと思っているケースが多いのですが、「外商の何々さんのご紹介」など、間に会社や誰かが入ったり、一度使った方から「あれはよかったわよ」と言っていただいたりすると、大きなきっかけになります。

増井:けっこう警戒心の強い方が多いですよね。

堀内:おっしゃるとおりです。店舗は構えていますが、実はお客さまが来店するより、私たちが訪問するケースのほうが多いです。

八木:現在は、逆に需要を掘り起こしている印象ですか?

堀内:明らかに掘り起こしています。実際に起きていることとして、知人にものを譲ることはあっても、それを売る行為につながらないことが多いですし、家のスペースが比較的広くて、無理に売らなくてもいい場合もあります。

また、リユースが広がっている中で、「どうすればいいのだろう」と考えられて売ることが選択肢になる場合もあります。この後ご紹介しますが、私たちはサステナブルな取り組みを積極的に行っていますので、それを見て、「だったらお宅にお願いしたいわ」と言っていただくこともあります。ですので、売買にとどまらないお付き合いを考えているところです。

海外事業 概要

堀内:海外事業についてです。海外では「BOOKOFF USA」と「Jalan Jalan Japan」という名前で事業を展開しています。

「BOOKOFF USA」の事業内容は、ご紹介したとおりです。アメリカでは、本やソフトメディアに加えて、アニメ商材やホビー商材が人気を博しています。「Netflix」を含め、日本のアニメコンテンツの消費が増え、その結果グッズ系の需要が非常に高まっています。昨今のインフレの影響もあり、日本で売るよりもかなり高い単価で流通し、広がっています。

「Jalan Jalan Japan」に関しては、日本で使われた品物を扱っています。「Made in Japan」というよりも「Loved in Japan」と表現しており、日本人が認めたクオリティに対して関心が高くなっています。ですので、日本で買い取ったものを捨てずに、新しい価値に活かせるチャンスとして広がると思っています。

Jalan Jalan Japan(マレーシア・カザフスタン)

堀内:スライドは「Jalan Jalan Japan」の店内の写真です。左上はオープンの日の写真ですが、本当に多くの方が駆け込むように訪れています。人気なのは、左下にあるぬいぐるみです。また、洋服や服飾雑貨・スポーツ用品なども人気があります。

海外事業 中期方針

堀内:海外事業の中期方針です。「Jalan Jalan Japan」は、マレーシアを中心に100店舗展開する予定です。また、アメリカもかなり国土が広いので、10年後に100店舗出店したいと考えています。

海外は「10年後に100店舗」というキーワードの中で、2028年5月期までに「Jalan Jalan Japan」を50店舗、「BOOKOFF USA」を30店舗体制にする計画を掲げています。

八木:進出する国や地域を選定するにあたって、どのようなポイントがありますか?

堀内:国によっては規制がかかるため、私たちが輸出する商品を輸入ができるかが、1つの大きなポイントです。

そのような意味で、マレーシアは輸出規制が非常にオープンでした。また、現地で運営するパートナーシップが非常に大事です。マレーシアの「Jalan Jalan Japan」は合弁会社で、日系企業の現地法人とパートナーシップを結べたことが大きなポイントでした。今後も、そのようなかたちのパートナーシップと輸入規制をキーワードに、事業展開を考えています。

八木:「EU圏ではリユース店が少ないため、チャンスがあるかもしれない」というコメントが来ています。こちらに関してはいかがですか?

堀内:EU圏について、実はフランスにも「BOOKOFF」があり、現在は独立して現地の方が運営しています。

可能性は非常にあると思いますが、輸入通関や雇用情勢の中でかなり厳しいレギュレーションがあるため、まずは出店しやすいところから広げています。今後は世界的に展開していけるのではないかと思っています。

八木:海外展開する際に、国内展開とは異なる対応が必要ですか? 特にアメリカで事業をうまく行う上ではいかがでしょうか?

堀内:アメリカには多様性を受け入れる文化がありますし、契約重視の社会でもあります。日本のように阿吽の呼吸でファジーな交渉はできないため、出店する際の交渉や現地のパートナー選びが重要です。

また、アメリカは州ごとに法律がまったく異なります。現在はニューヨーク、カリフォルニア、アリゾナ、ハワイの4州に出店していますが、全米にすぐ出店できるわけではなく、一つひとつの州を確認しながら進める必要があります。ここが日本の展開の仕方とは違うところだと思います。

八木:お客さまの需要としてはあまり大きな変化はないということですね。

堀内:そのとおりです。

ESGの取り組み

堀内:私たちが、もう1つ力を入れている部分についてです。リユースはサステナブル、循環型社会の形成に貢献しますので、私たちの活動によってCO2排出をどれだけ抑え込むことができるかに取り組んでいます。

また、リユースやリサイクルを私たちだけが行うのではなく、消費者にも伝えることが大事だと思っています。学校教育への参画として「学校ブックオフ」プロジェクトを実施しています。

現在取り組んでいる新しいチャレンジとしては、売れ残ったCD・DVDのプラスチックの商品化があります。実は、私たちは再生プラスチックも製造しています。まだ事業化には至っていませんが、ゆくゆくは事業化につなげて、私たちが受け止めたものを価値あるものに変えていきたいと考えています。

地域社会、行政、パートナーとの取り組み事例

堀内:私たちは、地域社会、行政、パートナーシップの取り組みを積極的に進めています。本を扱うからこそ、本のない自治体や書店がない地域に対して、「ふるさとブックオフ」という小さな書店をオープンしています。

また、「若者に新しいチャンスを」ということで、私たちが提供するリユースの洋服をベースにアップサイクルしてもらい、デザインコンテストを行っています。このコンテストは、全国の服飾専門学校の学生に参加いただいており、2023年は全国から400件のエントリーがありました。

グランプリになると、ファッション雑誌『装苑』に掲載されるなど、新しい登竜門となっています。私たちが若者に道を開くことを含め、将来に向けたサステナブルの取り組みを行っているところです。

2024年5月期 連結業績と配当予想

堀内:業績予想と株主還元等についてです。今期は中期経営方針の初年度として、いったん踊り場を作っています。

経常利益は30億円を予想しています。純利益は、昨年前期に特殊要素があって大きく膨らんでいますが、現在は剥落したため、今期の純利益は16億円で進めています。今後は経常利益30億円から45億円に向けて、歩みを進めていきます。

連結経常利益と1株あたり配当金の推移

堀内:配当政策についてです。苦しかった時期に減配しましたが、現在は安定した配当を継続しています。1株あたり25円を基準に、配当性向20パーセントから30パーセントを目安としています。

株主優待

堀内:株主優待に関しては、スライドをご覧ください。近年は買取アップクーポンもつけていますので、これをきっかけにご利用いただければと思っています。

事業ポートフォリオの変革で、持続可能な成長へ

堀内:ご説明したとおり、利益水準は回復してきているものの、もう一度ジャンプアップして45億円以上の経常利益を目指し、事業ポートフォリオの変革を進めているところです。

“リユースのリーディングカンパニー”へ

堀内:私たちは、あらゆるお客さまに「リユースに親しむ、楽しく豊かな生活」を提供したいと考えています。また、「『すてない社会』の形成」に貢献したいと思っています。

そのために、リユースビジネスを国内から世界に広げていきたいと考えています。それが裾野で広げられるよう、自治体とも組みながら社会的な活動を広げていきます。

これらを実現することで、リユースという行動を拡大させていきます。そして、業界をポジティブにできるリユースのリーディングカンパニーを目指してがんばりたいと思っています。

私からのご説明は以上です。

質疑応答:トレカ市場の継続性について

増井:「個人的に馴染みがないのですが、トレカ市場は安定的に持続していくものなのでしょうか?」というご質問です。

堀内:デジタルシフトや、流行り廃りを懸念されているのだと思います。トレカ市場は、長年1,000億円市場と言われていましたが、近年約2,700億円の市場に急成長しています。

新品と中古が同じ程度の市場規模だと言われていますが、ポケモンカードゲームが広がったことや、最近だとトレカとひもづけた新しいゲームの開発などが要因にあると思います。

また、近年では「ONE PIECE」や「SPY×FAMILY」など、いろいろなキャラクターコンテンツが繰り返し作り続けられていることもあります。これらにアナログのゲーム要素を加えると、トレカが出来上がります。

コロナ禍を経て、人との触れ合いが非常に大事な要素になってきています。これから先、急激に市場が伸びることがなくても、着実な成長を見せるのではないかと思っています。

日本の最大の武器はIPコンテンツですので、これを世界に打って出るという意味でも、メーカーサイドが非常に積極的になると思います。このあたりは、私たちとしても狙っていきたいと考えています。

質疑応答:書籍類の今後の取り扱いについて

八木:「本もデジタル化が進んでいると思いますが、分野によって取り扱いをやめるなどの考えはないのでしょうか?」というご質問です。

堀内:私たちは、常に売買の情報をベースに、データベースをアップデートしています。例えば、私たちはファッション雑誌を取り扱わなくなりました。昔は月刊誌も扱っていましたが、今はムック本のように長期保存できる雑誌に絞っています。

ものによっては調整を行いますが、全体感としては、本や読み物の需要は根強くあります。それはコロナ禍でも確認されました。どちらかと言えば、今はそれをいかに届けやすくするかが求められています。

デジタルシフトが進むと、デジタルは単価を上げやすいため適宜上がっていきます。しかし、アナログは簡単には上がりません。なおかつ、私たちのように100円、200円から本が手に入る世界は、非常に強い力を持っていると思います。

ですので、取り扱いを絞るというよりは、それを土台にして取り扱いを広げていくことを考えています。別の商材を広げるなどの調整はしますが、ゼロにはしません。「あそビバ」に代表されるように、「新しい店舗を作る時にあえて本を扱わない」ということはあるかもしれませんが、今の店舗から大きく削ることはないと思います。

質疑応答:キャッシュフローで現金が減少している原因について

増井:「キャッシュフローで現金が減少している原因は何ですか? 一過性のものでしょうか?」というご質問です。

堀内:鋭いご質問ですね。

増井:バランスシートのキャッシュフローまで見ている方がいらっしゃるのですよね。

堀内:「BOOKOFF」の店舗では、先ほどご紹介したトレカとフィギュア系のホビー商材を積極的に展開しています。

結論から言えば、この2年間で在庫投資を積極的に行ったため、利益が増えた分だけキャッシュが増えているというよりは、増やしたキャッシュを在庫に投資しています。ですので、キャッシュバランスとしては少し下がってきています。

まさに「変革の最終章」ではありませんが、それにより、売上が非常に好調に推移しています。その回転率をどのように上げていくかが、今年度取り組んでいるテーマです。中期経営方針の中では、着実に在庫をキャッシュに変えていく世界を作っていこうと考えています。一過性の部分もありますが、これからさらによくなっていくと考えています。

八木:物価高の影響は、御社にとってはプラスの面と、ややマイナスの面がありますか?

堀内:物価高に関しては、総じてプラスのほうが大きいです。物価高になると、当然私たちの運営コストが上がるというネガティブ要素があります。一方で、節約志向が高まってくると、より賢く生活するために手持ちのものをリユースに回していこうという需要が増えてきます。それによって私たちの買取が増えて、販売が増えます。

さらにインフレが起こると周りの価格が上がってくるため、それに合わせて中古の価格も上がります。そうすると、私たちの買取価格も上がり、販売価格も上がります。つまり全体のボリュームが引き上がっていくため、大きい意味で言えばプラスになります。

八木:コロナ禍でみなさまが家を整理した結果、手放せるものはほとんど出してしまったことによる、在庫や商品への反動はあるのでしょうか?

堀内:細かく言えば反動はあるかもしれません。しかしある会社の調査では、家庭内に使われていない品物は、約66兆円あると言われています。そのため、まだ引き出しきれてないというのが正しいと思います。

片付けてリユースする方の多くは、リユース慣れしています。ですので、実は多くの方が、リユースそのものに対して不安や恥ずかしさ、怖さを感じています。そのような方の間口を広げていくことにより、市場はまだ伸びていくと考えています。したがって、反動はあまりないということです。

当日に寄せられたその他の質問と回答

当日に寄せられた質問について、時間の関係で取り上げることができなかったものを、後日企業に回答いただきましたのでご紹介します。

<質問1>

質問:新たな領域として、金の販売などは考えていないでしょうか? 今後も金価格は上昇していくと思いますので、身近な場所で手に入れられれば魅力的なのですが、そのお考えはないでしょうか?

回答:地金等の買取については行っていますが、店頭での販売等は現時点では予定していません。貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。

<質問2>

質問:今後、海外展開先として考えている国・地域はどこでしょうか?

回答:具体的には決まっていませんが、探索を続けた上でビジネスチャンスがあれば随時検討してまいります。

<質問3>

質問:優待は継続予定ですか?

回答:現時点では継続予定です。

<質問4>

質問:横浜市瀬谷区にあるような、本などの倉庫の新設予定はありますか?

回答:現時点で新設の予定はありません。

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