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日産、「アリア」と「フェアレディZ」の受注を一時停止 7月末で
日産自動車は19日、「アリア」のB6(2WD)モデルと「フェアレディZ」の受注を、7月末日をもって一時停止すると発表した。
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日産では要因について、「世界的な半導体不足による部品調達の遅延」、「新型コロナウイルス感染拡大影響による物流の停滞」、「不安定な世界情勢を受けたサプライチェーンの混乱」等を挙げており、現在、車両供給に多くの制約が出ているという。
日産アリアは、2021年6月に発表された日本限定モデルが、発表後10日間で約4000台受注するなど、好調な滑り出しだった。現行の発売モデルのB6(2WD)に加えて、今後発売予定のB6 e-4ORCEやB9のlimitedモデルも多くの受注を受けており、納期のさらなる長期化が見込まれるとしている。
新型フェアレディZは、当初2022年6月の発売予定とされていたが、部品不足などの影響から今夏に延期されていた。こちらも既に多数の受注を受けており、納期の長期化が見込まれるとしている。
自動車業界に半導体不足の影響が顕著に出始めたのは、2020年前半のことだった。折しも世界はコロナ禍で半導体需要が激減していたが、自動車販売台数は上昇に転じていた。だが自動車メーカーは当時の販売見通しが曖昧であったことから、半導体受注を見直さなかったことも要因と言われる。
半導体は自動車だけでなく家電やパソコン、スマホなどにも幅広く使用されており、半導体の取り合いといった構図が生まれているのも事実だ。半導体の注文を見送った自動車メーカーは、他の製品に奪われた形となった。
2022年2月には、ロシアがウクライナに侵攻。半導体生産時に必要なネオンガスの7割を生産するウクライナだったが、この侵攻が半導体生産にさらなる影響を与えることとなった。
日産では、供給体制に関して全社を挙げて回復に努めているとするものの、解消の目処は立っておらず、今回受注を停止した2車種についても、再開の見通しは未定としている。(記事:小泉嘉史・記事一覧を見る)
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