トヨタ、304ps/400Nm+4WDモンスターカローラ「GR Corolla Morizo Edition」公開

　TOYOTA GAZOO Racing(TGR)が、「GRカローラ RZ」と「GRカローラ モリゾウエディション」を世界初公開した。「GRカローラ RZ」は、4月に米国で公開した新型車「GRカローラ」の日本仕様車だ。

　新たに公開した「GRカローラ モリゾウエディション」はTGRのマスタードライバーで、モリゾウことトヨタ社長の豊田章男氏が自ら試作車のハンドルを握り、こだわりを持って作りこんだ「魅了する野性味」「気持ちが昂り、ずっと走らせていたくなる走りの味」を追求したグレード。今回、米国においても同時に発表した。

「GRカローラ RZ」は本年秋頃から全国のトヨタ販売店を通じて発売を開始し、「GRカローラ モリゾウエディション」は本年冬頃から全国のGR Garageにおいて台数限定で発売を予定。予約抽選は秋頃から受付を開始する予定だ。

　カローラは1966年、初代モデル発売以降、トヨタを支えてきたクルマ。トヨタのモータースポーツ黎明期から、WRC初優勝を飾った「TE25カローラ」などが活躍。その走りは多くのユーザーを魅了してきた。また、時代の変化に合わせ、ワゴン、SUVなどへ進化を遂げることで、多彩なライフステージを彩るクルマとなった。

　初公開したGRカローラ モリゾウエディションは、社長の豊田氏が強くこだわりを持つ「野性味」を追求したグレード。徹底した軽量化、エンジンのトルクアップ・トランスミッションのギア比最適化による動力性能向上、モノチューブアブソーバー・ハイパフォーマンスタイヤの採用によるコーナリング性能の向上により「気持ちが昂り、ずっと走らせていたくなる」走りの味を実現した。

　GRカローラ モリゾウエディションは、リヤシートを撤去し乗車定員を2名としたことで、一挙に約30kgの軽量化を実現、車重を1440kgとした。が、いっぽうで構造用接着剤を追加で塗布し、ボディ補強ブレースを追加し、ボディ剛性を大幅に強化した。

　カローラ・スポーツのボディを基本骨格とするGRカローラだが、トレッドをフロント60mm、リヤ85mmワイド化することで、高速旋回性能を向上。高剛性基本骨格に加え、リヤホイールハウス間や床下トンネル、タンク前の床下にブレースを追加することでボディ剛性も強化し、操縦安定性能を高めた。

　パワーユニットは、「GRヤリス」に搭載する1618cc・G16E型 直列3気筒DOHCインタークーラーターボエンジンの高出力化を目指し、排気効率を向上。最高出力はGRヤリスの272psを上回る304ps/6500rpmを発揮する。最大トルクはRZを30Nmも上回る400Nmを3250～4600rpmの低めの回転域で発生する。

　また、電子式多板クラッチによる前後駆動力可変システム採用のスポーツ4WDシステム「GR-FOUR」を搭載。圧倒的な動力性能を実現。ディファレンシャルギアのローギアード化と、6速マニュアルギアの1～3速のクロスレシオ化により、動力性能の向上と、気持ちのよいギアのつながりを実現した。

　RZよりも10mm広い245/40R18サイズのグリップに優れたミシュランパイロットタイヤを採用することにより、コーナリング時の安定性・ブレーキ性能を向上させた。組み合わせるホイールは、専用のBBS製鍛造アルミホイールである。

　外板色は、マットスティールを専用設定。さらに、GRカローラ モリゾウエディションのこだわりの証として、ウィンドシールドガラスにモリゾウサインを施した。

　2シーターとなる運転席&助手席は、しっかりと体をホールドする専用セミバケットシートを採用。走行性能向上によってドライバーに多くのGがかかるなかでも、正確なドライビングをサポートする。ドアトリムオーナメントやインストルメントパネルなどへ鋳物ブラック塗装を施し、ステアリングやコンソールにはウルトラスエード表皮を採用。スポーティな室内空間に上質感が加えられる。

　「GRカローラ RZ」「GRカローラ モリゾウエディション」の価格および具体的な販売方法についての詳細は不明。順次発表を待つことになる。(編集担当:吉田恒)

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