定額車乗り放題のmobi、全国展開に向けサービスエリア拡大へ KDDIとWILLER

2022年4月23日 09:22

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(画像: KDDIの発表資料より)

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 KDDI(東京都千代田区)は21日、WILLERと合弁会社Community Mobilityを設立し、4月1日から事業を開始したと発表した。Community Mobilityは、エリア定額乗り放題サービス「mobi」を提供。現在、東京渋谷区や豊島区、大阪府大阪市北区、京都府京丹後市など6エリアでサービスを展開しているが、今後全国展開へ向けて事業エリアを拡大することも発表。今夏を目処にまずは北海道や東北、四国など22エリアでの新規サービス提供を検討している。

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 mobiは、半径約2kmの生活圏内の移動を支える新たな「ちょい乗り」を提案。相乗りとなるが、エリア内であれば何度でも、電話やアプリを通してドライバー付きの車を呼べる。地域ごとの需要に応じてサービス開発を行っていく方針だ。

 価格は、月間5000円で何度でも必要な時に車を呼ぶことができる。家族は追加料金500円で乗り放題プランに加入可能。相乗りのため目的地が複数できるが、AIが最適なルートを特定して効率的に運んでくれる。また単発での利用は1回300円(子ども150円)で可能だ。
 
 mobiを開始したのは、近距離移動のニーズが高まっているためだ。子育て世代は保育園や習い事の子供の送迎に移動の課題を抱えている。特に深刻な事情を抱えているのは高齢者だ。

 高齢者の交通事故が注目されたことにより、運転免許証の自主返納は増加。2020年の返納件数は2011年と比較して8倍にものぼる。だが一方で、地方都市では利用者の減少により路線バスの廃止が相次いでいる。そのため、高齢者は通院や外出の際の手段が限られつつある状況だ。

 サブスクリプションのため、経済的負担も最大限抑えることができるようにし、こうした課題を解決していきたい考えだ。

 他業種とのコラボレーションも進めている。イオンタウンとは、市域住民が日常的に通うショッピングセンターイオンへの移動手段としてmobiを提供。英会話教室のイーオンでは、教室への移動手段として提案。家族の送迎が無くとも、習い事に通うことができる。また、吉本興業とも協業。全国に居住する「住みます芸人」とコラボし、参加型プロジェクトを企画していると言う。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る

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