スマホで買える太陽光発電所の「チェンジ」、100基目を発売

2022年3月12日 17:07

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(画像: チェンジ・ザ・ワールドの発表資料より)

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 スマホで太陽光発電所を小口購入できる「CHANGE(チェンジ)」を運営するチェンジ・ザ・ワールド(山形県酒田市)は11日、100基目の発電所販売を開始したと発表した。これまでに同社が建設した発電所は6.7MWを超え、年間4435トンのCO2を削減している。

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 販売するのは千葉県茂原市に建設した発電所だ。チェンジでは最小単位1ワット300円から太陽光発電所が購入できる。スマホで小口から簡単に買えるため、誰でも投資に参加しやすいのが特徴だ。

 太陽光発電を行うには通常、住居などの屋根に太陽光パネルを取り付けるか、発電所を建設するなど工事と資金が必要だ。だがチェンジでは、太陽光発電所を1ワットから分譲購入可能とし、気軽に参加できるようにした。利用者は、購入した分に応じて売電収入が得られる仕組みだ。アプリ上で発電量を確認したり、購入した太陽光パネルを売却することもできる。

 再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度によって、電力会社は2012年から20年間、一定の価格を買い取ることが義務付けられている。再生エネ発電所のオーナーは、売電によって毎月収入を得られる制度が整えられたが、コストやメンテナンスの手間が障壁となりクリーンな電力の発電に誰でも参加できるわけではなかった。

 日本が使用しているエネルギーは石炭や石油、化石燃料などが中心となっており、その90.5%を外国からの輸入に頼っている。また原子力発電には賛否両論あり、放射性廃棄物が問題視されている。火力発電は温室効果ガスの排出量が多いため、地球環境の負荷を高める。

 こうした日本のエネルギー問題を解消すべく、再生可能エネルギーの普及に個人が手軽に参画できるサービスをチェンジ・ザ・ワールドは立ち上げた。また同社は、農地に太陽光パネルを設置し、農業生産と太陽光発電を同時に行うソーラーシェアリングの事業も手掛けている。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る

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