ソニーらのタクシーアプリ「S.RIDE」、サブスク「S.RIDEプレミアム」開始

2022年3月2日 07:46

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S.RIDEプレミアムの画面イメージ(画像:S.RIDEの発表資料より)

S.RIDEプレミアムの画面イメージ(画像:S.RIDEの発表資料より)[写真拡大]

 エス.ライドは1日、タクシーアプリ「S.RIDE」のサブスクリプションサービス「S.RIDEプレミアム」を開始すると発表した。月額3,480円で、タクシーの予約配車機能が使い放題となり、タクシー配車で貯まる「ライドポイント」が2倍貯まる。今後は、優良乗務員を指定できる配車機能の追加などを予定しており、順次アップデートしていくという。

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 エス.ライドは、ソニー、ソニーペイメントサービスと、チェッカーキャブ、国際自動車、グリーンキャブなど東京都内のタクシー会社5社による合弁会社で、2018年に創業(旧社名はみんなのタクシー)。19年4月よりS.RIDEを展開している。

 S.RIDEでは、利用者がアプリ画面でスライド操作をするだけで、最寄りのタクシーが配車される。ソニーのIT技術を用いてアプリの位置情報から最寄りの道路を特定し、タクシーネットワークの車両情報などと組合わせることで、最短でのタクシー配車を実現する。支払いは乗車ごとに必要だが、乗車前に目的地とルートを設定し、事前に運賃を確定させる機能もある。

 21年3月には東京都内でS.RIDEに対応しているタクシーが、1万台を突破。グリーンキャブは所有車両の全てをS.RIDEに対応させたという。現在のアプリの配車対象エリアは東京を中心に、神奈川、埼玉、千葉、大阪、愛知の一部地域となっている。

 サブスクで使い放題となる予約配車は、タクシーに乗りたい日時で事前に配車を予約注文できるサービス。予約は、乗車予定の6日前から20分前までの範囲で設定可能。現時点では、都内23区、武蔵野市、三鷹市が予約配車の対応エリアとなっている。

 予約配車を利用する際は、メーター運賃や迎車料金などの他、予約サービス利用料がかかる。利用料は変動制で一定ではないが、22年2月時点の平均価格は約835円/1回。サブスクではその利用料の都度支払いが不要になり、月額課金のみで利用できる。

 予約配車サービスは、22年2月10日の積雪時に需要が増加。交通機関の影響が予測されていたことから予約注文が伸び、1日当たりの予約件数は過去最高を記録したという。

 類似のタクシーアプリサービスとしては、20年9月にリリースされた「GO」がある。GOはJapanTaxiと、DeNAが行っていたタクシーアプリ事業(他事業も含む)を統合して設立した、Mobility Technologiesが手がけている。

 GOの対応台数は約10万台で、対象エリアは現在北海道から九州まで20都道府県(一部地域除く)。3月1日時点で、GOのアプリは累計700万ダウンロードを超えたという。予約配車サービスもあるが、都度追加料金の支払いが必要で、現時点ではサブスクサービスの展開は予定されていない。(記事:三部朗・記事一覧を見る

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