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超地味も22期連増増配予想企業:SPKとは!?
SPK(7466)。自動車(exクラッチ・ブレーキ・電装品など)向けを主軸に、建機・工機などの補修用部品を取り扱う専門商社。前3月期まで「21年連続増配」を続けている。日本の上場企業では花王に次ぐ、長期増配企業である。恥ずかしながら、存在に着目したことがなかった。
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一口で言えば、地味な企業である。アイフィスジャパンがアナリストと共同で株価見通しを算出・一般公開している、IFIS目標平均株価の対象にもなっていない。過去10年間の株価動向を見ても、株式分割等を勘案した修正値でパフォーマンスは2倍強。本稿作成中の時価の予想PBRも0.7倍水準。「着目しなかった」理由を言い訳がましく記すとそんな塩梅。
だが21年連続の増配は、そう容易にできることではない。改めて調べてみた。
前2021年3月期は、「4.5%の減収、5.1%の営業増益、(20年4月1日付けの1:2株式分割を勘案すると)実質4円増配74円配」。今3月期も「9.1%増収(457億円)、2.7%営業増益(21億円)、実質80円配」計画で立ち上がった。そして開示済みの第1四半期は「(前年同期比)17.9%増収、54.6%営業増益」。通期計画に対する進捗率は24%強、26%弱とまずまず。
設立は1917年。伊藤忠商事の機械部から独立し、外国車及び外国車部品の販売商社として産声を上げた。2017年には百周年の節を超えている。
が、今の業界を考えると主力は「自動車関連」。新型コロナウイルス禍&経済状況と、無縁ではなかったはず。
SPKでは前期をこう振り返り、今期第1四半期をこう説明する。
「国内のビジネス相手は1500社以上。だが自動車業界の足踏みの影響を受けた。自動車補修部品は1.0%の増収にとどまった。海外は80カ国300社と取引があるが、世界経済の停滞の中で15%の減収を余儀なくされた。コスト削減等で増益は維持したが・・・」
「今期の第1四半期も、国内は依然として不透明感があった。だが期初計画の積算ペースの経済動向の回復で、国内は8.3%の増収となった。海外も想定内の経済の立ち直りに伴う範疇だが、中南米の回復が寄与した」
着実に増配を積み重ねている企業は、業界(経済)環境を掌握する礎が出来上がっているということか!?
「今後は、自動車で言えばHV・EVに対応する新規商材の整備が課題」とした。
至24年3月期の中計を発表したが、こんな目標数字を掲げている。「売上高:550億円(21年3月期比31.3%増)、営業利益:25億円(同22.3%増)」。着実さを感じる。
本校は第100代総理大臣に岸田文雄氏が就任した当日に記している。予想税引き後配当利回り2.3%水準。「配当」に魅力を覚える企業である。岸田政権は国民にどんな「魅力」を与えられる!?(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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