10日の中国本土市場概況:上海総合1.0%高で続伸、酒造株の上げ目立つ

2021年8月10日 16:55

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記事提供元:フィスコ


*16:55JST 10日の中国本土市場概況:上海総合1.0%高で続伸、酒造株の上げ目立つ
10日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比35.30ポイント(1.01%)高の3529.93ポイントと続伸した(上海A株指数は1.01%高の3699.68ポイント)。

中国の経済対策に期待感が先行する流れ。中国メディアは10日、「今後数四半期内をめどに預金準備率引き下げのほか、利下げの可能性もある」と専門家の話として報じた。足もとの経済指標下振れを背景に、景気先行き不安が強まる中、当局は景気腰折れを回避するため、一段の景気テコ入れ策を打ち出すとの見方が広がっている。新型コロナウイルス感染が中国やアジア周辺国で再拡大していることを不安視した売りがみられたものの、下値は堅く、指数は中盤からプラスに転じた。(亜州リサーチ編集部)

銀行株が上げを主導。杭州銀行(600926/SH)が7.7%高、興業銀行(601166/SH)が2.4%高、招商銀行(600036/SH)が2.3%高、中国建設銀行(601939/SH)が1.6%高で引けた。

酒造銘柄も高い。山西杏花村フェン酒(600809/SH)が7.3%、貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)と重慶ビール(600132/SH)がそろって6.2%ずつ上昇した。不動産株、保険・証券株、医薬品株、公益株、防衛関連株なども買われている。

半面、半導体株はさえない。IC設計の上海韋爾半導体(WILLSEMI:603501/SH)が4.6%安、半導体装置メーカーの吉林華微電子(600360/SH)が3.2%安、パワー半導体の杭州士蘭微電子(600460/SH)が2.9%安で取引を終えた。自動車株や非鉄株の一角も売られている。

一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.04ポイント(0.39%)高の264.29ポイント、深センB株指数が11.10ポイント(0.92%)高の1210.97ポイントで終了した。


亜州リサーチ(株)《FA》

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