木材価格下落は過剰流動性相場終了の象徴か

2021年6月30日 08:06

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●木材価格が急落

 5月に最高値を記録するなど、米国などで住宅ブームが起きていた影響などで急騰が続いて木材価格だったが、6月入ったころから急落している。

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 米CME取引所の材木先物価格は5月の最高値から約50%まで急落している。それでも、昨年の2倍ではあるが、さらなる急落が懸念される。

 新型コロナウイルスの影響で、郊外への住宅需要が激増していた。

 住宅ブームが起きていたが、コロナ禍の収束を迎えつつある今、都市部への回帰により、住宅販売が伸び悩みを見せつつある。

 木材価格の下落は、先日のFRBの利上げ前倒し見通しやビットコインなどの暗号通貨の下落と同様に、株式相場が転換期に入ったことを告げる象徴なのだろうか?

●なぜ高騰?

 米国の実質ゼロ金利政策による住宅ローン金利の低下と、コロナ禍によるテレワークの増加などによるライフスタイルの変化によって住宅需要が増加した。

 米国での事情に加え、中国の景気回復による住宅需要の増加も重なっただけでなく、材木を運ぶ貨物やコンテナ不足という供給面も木材価格の高騰に拍車をかけたと見られる。ウッドショックとも言われている。

 急激に需要が増加しても、木材を育てるには30~40年かかり、異常気象により山火事が世界中で起きていることなど、供給面の解消は一朝一夕ではできない。

●過剰流動性相場と共に終わるのか?

 米国は給付金バブルでもあり、給付金により様々な所にお金が流れ、あらゆるものの高騰を引き起こした。従来の商品先物や株だけでなく仮想通貨、それにロビンフッダーという新たな勢力も誕生した。

 給付金の影響で、労働環境の回復の遅れも指摘されており、住宅販売の面でも人手不足が深刻な問題となっている。

 木材価格の下落は投機マネーの投げ売りの影響も指摘されており、需給面以上に投機マネーの反動が今後木材価格だけでなく、あらゆる分野で価格を大きく動かすことになるだろう。(記事:森泰隆・記事一覧を見る

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