トイレ混雑状況を可視化 利用抑制と広告配信可能なVACAN、大丸京都店が導入

2021年4月9日 17:14

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VACAN AirKnock Adsの利用イメージ(画像:バカンの配信資料より)

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  • 空き状況可視化の仕組み(画像:バカンの配信資料より)

 AI×IoTで空き情報の配信を手掛けるバカン(VACAN)は8日、トイレの混雑を可視化・抑制しながら、広告配信するサービス「VACAN AirKnock Ads」を、大丸京都店に提供開始すると発表した。コロナ環境下での快適性と安全性の向上を目的とし、導入に至ったという。

【こちらも】AIカメラで店舗や施設の混雑状況をリアルタイム配信 TOAが提供

 バカンは2016年創業のスタートアップ企業。AI/IoTを活用して混雑状況を可視化し、情報配信を行うプラットフォーム「VACAN」を軸に事業展開している。導入対象は、トイレをはじめ、宿泊施設や飲食店など多岐にわたる。使用者はインターネット上で施設の空きを見つけてピンポイントで使用ができるため、混雑回避を促す。

 コロナ環境下での3密回避につながるということで、サービスが注目されている。

■VACAN AirKnock Adsの概要

 トイレ個室に小さなセンサーを設置し、AI/IoTを駆使した独自技術で使用状況を可視化。インターネットで空き・混雑の状況を配信する。併せてトイレ個室の壁面に小型タブレットを設置し、使用時間の表示や動画配信を行う。

 使用者は、PCやスマホで専用ページにアクセスすると、現地に行かずに、リアルタイムの混雑状況を確認できる。階・場所ごとで混雑状況が可視化されているため、空きを目指して現地に向かうことができる。

 壁面の小型タブレットでは、個室の満室発生を表示。用足し後に個室に長居している人などへ、自主的な退出を促す。タブレットに同時配信される動画は店舗のお知らせだけでなく、広告も配信。広告収益も確保できる仕組みだ。

 トイレは感染リスクが高い場所の1つで、対策強化が求められているが、個室内の広告収益は増加する清掃費用に充てることを想定。また、トイレの使用時間や頻度など収集したデータは、オペレーション効率化へも活かせるという。

■加速するバカンのサービス展開

 コロナ環境下で特に加速したのが、自治体との提携。自治体は、災害発生時の避難所での混雑可視化・情報配信でVACANを活用する。2020年8月頃から導入が加速し、現在確認できる範囲で50地域、北海道から首都圏、九州まで全国に拡がっている。

 バカン代表の河野氏によると、避難所での活用は「自治体から防災で活用できないか」という問い合わせから始まったという。最近では期日前投票所での活用も行っているが、こちらも問い合わせが発端。今後も自治体と協同でサービス展開に取り組む意向で、観光協会などにも展開していきたいという。

 国内の先には世界展開を見据えている。まずはアジアへの展開を目指し、2019年4月には中国で現地法人を設立。2021年3月には、上海のコネクトリーノベーションインキュベーションセンター内トイレでVACANが導入された。中国・台湾をメインにアジア展開を進め、世界へ拡げていきたいという。(記事:三部朗・記事一覧を見る

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