出前館、第2四半期は大幅赤字 売上高は2.7倍も

2021年3月29日 17:06

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■営業損益が84億円の赤字、純損益は96億円の赤字

 出前館(2484)は26日、21年8月期第2四半期(20年9月~20年2月)の連結決算累計を発表した。売上高は前年同期比173.3%増の104億6400万円と1Qから引き続き大幅増収となったが、営業損益は83億8700万円の赤字、純損益は96億1000万円の赤字となった。売上高の伸び以上に収益の悪化が気になる格好だ。

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 業績予想の修正はなかったものの、業績予想通りに概ね動いている状況。戦略的にTVCM等を活用するなど広告宣伝費の増加も相まり、コスト増となっているものの、加盟店増やユーザー数増加に伴い売上高が増加している点は前向きに捉えられるポイントである。

 大幅赤字であるが、2Q末時点で純資産は189億円、自己資本比率66.5%と余裕がある状況のため、積極投資の目下、会社としてはまだ余力を残していると言える。

■加盟店舗数は5.9万店、アクティブユーザーは582万人に到達

 積極的なTVCMや販促によって、順調に裾野を広げられていると言える。CM総合研究所調査によると、TVCM好感度ランキングで3位となり、認知率は84.8%といずれも右肩上がりに向上しており、結果アクティブユーザー数は1Qの471万人から111万人増加の582万人に。2Qのオーダー数は1480万件(1Qは1150万件)と順調に伸びている。

 また、LINEとの連携もあり、新規ユーザー数の獲得に成功したことから、加盟店舗数が四半期で1.4万店増の5.9万店に増えており、提供を受ける側と提供する側の絶対数がいずれも増加している点は前向きなポイントと言えよう。

 独自の取り組みとして、デリバリーに特化した複数キッチンを併設した「クラウドキッチン」を開設し、デリバリー新規参入者のサポートを開始。コロナ禍で影響を受けた飲食店スタッフ等のために、配達員としての雇用を提供する支援も行うなど、飲食業界を盛り上げる取り組みを行っている点が評価された結果、各KPIの達成に繋がっていると言えよう。

■財務面は1Qに引き続き良好水準をキープ

 大幅な赤字を出している一方、財務面は1Qに引き続き良好さを見せている。自己資本比率は79.1%から12.6ポイント減の66.5%となったものの、有利子負債残高は引き続きなく、余力を残している状況だ。仮に想定よりも赤字幅が膨らんだ場合でも、金融機関からの調達という選択肢もあるため、資金面には現状問題がないと言える。

 積極的な投資が実を実らせつつ状況だが、売上高水準を更に持ち上げることが不可欠であるため、折り返しとなる下期以降の業績には注目したいところだ。(記事:拓蔵・記事一覧を見る

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