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●対米輸出が好調
財務省は18日に発表しした貿易統計速報によると、10月の対米輸出が2カ月連続で増加した。自動車や関連部品の輸出が好調で、前年同月比で見ても対米輸出が2.5%増の1兆2,993億円と、コロナ前の水準を取り戻している。
経済回復の兆しを見せている中国向けも好調で、4カ月連続で増加している。こちらも前年同月比10.2%増で、1兆4578億円だった。
世界的に新型コロナウイルスの感染が拡大する中、個人消費は回復の兆しを見せている。
●貿易収支とは?
貿易収支は、モノの輸出入の収支のことで、輸出が輸入を上回れば貿易黒字、輸入が輸出を上回れば、貿易赤字となる。財務省は毎月20日ごろに、前月分の貿易統計を発表している。
一般的には貿易黒字になると、黒字によって受け取った外貨を円に交換するため、円買いに繋がって円高になりやすい。赤字ならば、外貨を調達しないといけないため、円売りになりやすい。GDPの押し上げ効果としては、貿易黒字の方がいい。
●過去には貿易摩擦も 今後の対米輸出の見通し
今回の対米輸出の好調さは、自動車産業に支えられていると言っても過言ではない。
世界需要は落ち込む中、トヨタ自動車の対米輸出は、8月に11カ月ぶりに前年越えとなった。
新型コロナウイルスの影響で売り上げが落ち込んでいたが、トヨタの9月の生産台数は前年同月を上回るなど、完全に回復とまではいかなくとも、好調な個人消費によって新車需要は回復傾向にあると見られている。
1990年代から日本は対米貿易黒字が続いており、かつては日米貿易摩擦もあった。2017年に誕生したトランプ政権からは、米中貿易戦争が繰り広げられた。
米国の次期大統領バンデン氏は、制裁関税を取らないと明言しているが、対中国には圧力を強めるべきという姿勢を見せている。
トランプ大統領の保護主義から、バイデン氏の自由貿易体制への回帰も予想されており、日本企業にとっては自動車産業以外にも決して悪い話ではない。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)
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