オービック、情報システムのワンストップ・ソリューションで成長を目指す

2020年11月3日 16:57

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 オービックの持分法適用会社であるオービックビジネスコンサルタントは10月28日、建設業界向けのクラウド会計システム「勘定奉行クラウド[建設業編]」を発売すると発表した。

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 現場で一般的に利用されている原価管理情報を、工事別に細分化されたデジタルデータとして読み取り、簡単に工事別の原価仕訳に変えることができる。これにより膨大な入力時間を削減し、正確で総合的な原価の見える化を実現するという。

 オービックは1968年、大阪ビジネスとして大阪市で設立。1974年に現在の商号に変更した。1998年、東京証券取引所第2部に上場、1998年に第1部へ指定変更となった。

 創業以来、自社開発・直接販売体制にこだわり、情報システムの導入にとどまらず導入後の運用サポート、サプライ品の供給に至る「ワンストップ・ソリューション・サービス」を提供している。

 2020年3月期の売上高は805億円。重複を除く事業別の構成比は、システム開発、設計、統合基幹業務システムなど総合情報システムを提供するシステムインテグレーション事業が48.7%、ハードウェア保守、システム運用を行うシステムサポート事業が38.6%、PC周辺機器、オフィス家具の販売ネットワークサポートを行うオフィスオートメーション事業が12.7%を占めるオービックの動きを見ていこう。

■前期(2020年3月期)実績
 前期売上高は805億円(前年比8.5%増)、営業利益は前年よりも53億円増の432億円(同14.0%増)といずれも過去最高を更新した。

 営業利益増加の要因としては、システムの運用支援サービス、クラウドソリューションが好調に推移したシステムサポートが36億円、統合基幹業務システムが順調だったシステムインテグレーションが15億円、業務用パッケージソフト、印刷サプライ、オフィス家具の堅調でオフィスオートメーションが1億円の増益と、全事業が好調であった。

■今期(2021年3月期)見込みと推進戦略
 今上半期(4-9月)実績は、売上高410億円(前年同期比2.4%増)、営業利益239億円(同10.3%増)の中、今期は売上高840億円(前年比4.4%増)、営業利益453億円(同4.8%増)を見込んで、次の戦略を推進する。

 1. 自社開発・直接販売にこだわり、導入コンサルティングからシステム開発、運用まで「ワンストップ・ソリューション・サービス」で行い、その体制を支える人材も新卒採用にこだわり、長期育成する。

 2. システムインテグレーション事業は、顧客のシステム分析とコンサルティングにより、ハードウェアの選定、ソフトウエアの開発・販売、顧客教育などを総合的に行う。

 3. システムサポート事業は、システム導入企業にメーカーの垣根を越えて、システム運用支援、保守を行い、自社のクラウドセンターで顧客企業専用領域を構築し、クラウド上で豊富なソリューションを提供する。

 4. オフィスオートメーション事業は、業務用パッケージソフト、システム周辺機器、サプライ用品、家具の販売と各種印刷物の加工受託を行う。

 5. オービックビジネスコンサルタントでは、「勘定奉行」などの奉行シリーズで中堅企業、中小企業向けソリューションの開発・販売・保守などのサービスを提供する。

 コロナ禍の中で上期増収増益を達成し、今期も過去最高収益更新を目指すオービックの動きに注目したい。(記事:市浩只義・記事一覧を見る

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