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米マクドナルド、解雇したCEOに退職金などの返還を求める訴訟
米マクドナルドは10日、昨年解雇した前CEOのスティーブ・イースターブルック氏を相手取り、退職金などの返還を求める訴訟をデラウエア州衡平法裁判所に提起した(ニュースリリース、Ars Technicaの記事、NPRの記事、訴状が添付された証券取引委員会への報告書: PDF)。
イースターブルック氏に関しては昨年10月、従業員の一人(従業員1)と不適切な関係にあるとの疑惑が持ち上がった。調査の結果、肉体関係はなかったものの、合意のうえでテキストメッセージやビデオ通話を通じた性的関係を数週間にわたって持っていたことが判明する。イースターブルック氏は従業員1を含め、マクドナルド従業員と肉体関係を持ったことは一切ないと主張しており、会社で支給した携帯電話でもイースターブルック氏の主張に反する証拠は見つからなかったという。取締役会では理由を示す懲罰的な解雇にするには法的な証拠が不十分だと判断し、退職金などの支払い対象になる無理由解雇を選択。イースターブルック氏は昨年11月に解雇された。
ところが同社は今年7月になって、イースターブルック氏がCEO時代に従業員2と性的関係にあったという匿名のタレコミを受け取る。調査の結果、イースターブルック氏が2018年から2019年にかけて従業員2だけでなく、他2名の従業員とも肉体関係にあったことを示す写真や動画が見つかった。これらはイースターブルック氏が電子メールメッセージに添付し、会社用アカウントから個人用アカウントに転送したものだという。さらにイースターブルック氏は数10万ドル相当の制限付き株式を従業員2に譲渡しており、写真の日付から2人が性的関係を持った直後とみられている。
マクドナルドが写真や動画の存在を把握したのは7月になってからだが、メッセージ自体はマクドナルドのサーバーに残されていたという。イースターブルック氏は会社支給の携帯電話からメッセージを削除して証拠隠滅を図ったとみられているが、携帯電話上でメッセージを削除してもサーバーからは削除されないことは知らなかったようだ。これらの写真や動画だけでも動かぬ証拠となるが、イースターブルック氏は外部の調査委員会に虚偽の申告をしている。訴状では取締役会がこれらの事実を知っていれば理由なしの解雇を選択することはなかったとし、損害賠償、または退職に伴ってイースターブルック氏が受け取ったすべての現金および株式の返却を命じるよう求めている。
なお、2015年にバーガーキングがマクドナルドに「バーガー戦争」の終結を提案した際、イースターブルック氏がマクドナルドの公式Facebookアカウントで軽妙な返答をしていたが、この投稿は既に削除されているようだ。
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※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。
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