関連記事
連続増配銘柄は有事に強い? 新型コロナ発生後の値動きを考える
新型コロナウイルスの影響を受けた日経平均株価は、2月から5月にかけて大きく上下した。では、個別の銘柄はどうだったのか。連続増配銘柄の動きに注目して考えたい。
■日経平均株価は一時的に30%近く下落
2月20日に2万3,479円だった日経平均株価は、新型コロナウイルスの影響を受けて3月19日に1万6,552円まで値を下げた。5月8日には2万0,179円まで値を戻したが、一時的には29.5%も下落していたことが分かる。
■連続増配銘柄の下落率は?
連続増配銘柄とは、配当金額を上げ続けている銘柄をいう。では、連続増配銘柄の株価はどのような動きをしたのだろうか。
●花王の下落率は15.2%程度にとどまる
花王は、国内で最長となる30期連続増配を行っている銘柄だ。2月20日の株価は8,525円、最も下がった3月16日は7,222円となっており、下落率は15.2%にとどまっている。また、5月8日には株価が8,510円まで上がっており、コロナウイルスの影響が出る前とほぼ同じ水準まで回復した。
●KDDIは21.3%の下落
17期連続で増配しているKDDIの2月20日の株価は、3,409円だった。3月18日の株価は2,680円で、下落率は21.3%と計算できる。5月8日の株価は3,175円で、こちらも日経平均株価よりも値動きの幅が小さかった。
●小林製薬の下落率は17% 現在は下落前よりも高値に
20期連続増配中の小林製薬は、2月7日に9,140円だった株価が3月16日には17%下落し、7,580円となった。なお、5月8日の株価は9,980円となっており、コロナウイルスの影響が出る前よりも上昇している。
■連続増配銘柄は有事に強い傾向にある
連続増配銘柄は、有事の際でも株価が影響を受けにくい傾向にある。その理由のひとつが、多くの連続増配銘柄が、生活に必要な商品やサービスを提供していることだ。
生活必需品は、有事だからといって急激に需要が落ちるとは考えづらい。需要が下がらなければ、業績が大きく下がる可能性も低いだろう。コロナウイルスの終息が不透明な現在、今後も連続増配銘柄の値動きを注視していきたい。(記事:yamamoto・記事一覧を見る)
スポンサードリンク