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国産Bセグメントに新型続々、先制したトヨタ・ヤリス、迎え撃つホンダ・フィット
10月23日、東京モーターショーで早朝のプレスカンファレンスでワールドプレミアとなった新型「ホンダ・フィット」、ライフスタイルやライフステージに合わせて選択できる5タイプを揃える。写真はクロスオーバーの「CROSSTAR」[写真拡大]
2019年10月25日に開幕した「第46回東京モーターショー2019」で市販モデルとして来年2月に発売予定の新型ホンダ・フィットがワールドプレミアされた。ホンダ製コンパクト車としてグローバル展開する新型車の登場だ。
その1週間ほど前、トヨタは先行して新型コンパクトカー「ヤリス」を発表している。「ヤリス」という欧州名で登場したこのモデルからヴィッツという名称を改めグローバルで同じモデル名を名乗る、実質的に新型ヴィッツと呼べるクルマだ。この9月、マツダ・デミオがマイナーチェンジして、新たに「マツダ2」と改称した。日産も「マーチ」を2020年春にフルモデルチェンジするとの噂もあり、まさに国産Bセグメント・コンパクトが活況の様相を呈している。
ホンダ・フィットは2001年に初代デビュー。それまでのコンパクト「ロゴ」を引き継ぎながら、新たなセンタータンクレイアウトと高めの全高を得て、圧倒的な室内の広さを武器にヒット作となる。2002年には、33年間新車販売台数トップに君臨してきたトヨタ・カローラから首位を奪取する。その後2006年に2代目、2013年に3代目へと進化するなかで、大きな特徴である室内空間の広さと高い燃費性能を磨いてきた。
いっぽうのヴィッツ(ヤリス)は、1999年にトヨタのエントリーモデルとしてスターレットを継いで初代がデビュー。2005年に2代目、2010年に3代目に進化し、欧州ではWRC(世界ラリー選手権)での活躍で欧州販売実績においてフィットを凌ぐ数字を叩き出す。
アクアなどハイブリッド専用モデルの影に隠れていたヴィッツだが、今回欧州名である「ヤリス」に統一、新型モデルとして発表された。
発表に際してトヨタの豊田章男社長は、「ヴィッツをなどのコンパクトカーは、セカンドカーとして使われる場合が多かった。しかし、新型ヤリスはコンパクトカーの概念を打ち破るために、ファストカーとしても乗れるクルマにしたいという想いでモデル名を『ヤリス』に変えた」とコメント。
どうやら、新型はコンパクトカーとして“広さ”には拘らず、前2席を重視したドライバー&パッセンジャーカーとして「運転する愉しさ」を追及して設計されているようなのだ。裏付けるように早い時期にTOYOTA GAZOOによる「GR」モデルの登場が噂に昇っている。
対するホンダは、トヨタの攻勢にも動じていない。業界ではヤリスやマツダ2のように、グローバルモデルへネーミングに統一する動きには同調しない。フィットも欧州では「ジャズ」の名前で販売しているが、ホンダは「フィットの名前を変更することはない」と冷静だ。
フィットで注目はクロスター。街にもアウトドアにも似合う専用のエクステリアデザインと大径タイヤを採用して、他グレードにはないブラックのフロントグリル、バンパー下部、オーバーフェンダーにはSUVテイストを強調するブラックのパーツのほかルーフレールも装着するエクステリアが特徴だ。
おそらく東京オリンピック開幕の頃には日本中で目にするはずの新型フィットと新型ヤリス。どちらがユーザーの心を掴むだろう。(編集担当:吉田恒)
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