ガソリンエンジンが良い! (10) スバル・e-BOXERマイルドハイブリッドの使用感

2019年4月4日 11:24

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e-BOXER搭載車スバルXV・Advance(画像: SUBARUの発表資料より)

e-BOXER搭載車スバルXV・Advance(画像: SUBARUの発表資料より)[写真拡大]

■スバル・e-BOXERのエネルギー回生に注目

 スバルは、フォレスターとXVにe-BOXERのシステムを組み込んだ車種をラインナップしている。ハイブリッドシステムとして燃費向上に大きく寄与するシステムではないが、加速時にモーターがアシストして、実用性を高めているのは確かだ。このシステムに価値があるのは、「回生ブレーキ」を装備して熱損失を回生していることだ。自動車の熱効率向上の方法として、燃焼効率の向上もさることながら、損失の大半を占める「熱損失」を回生する努力は行うべきだろう。

【前回は】ガソリンエンジンが良い! (9) 発売間近!マツダ3・スカイアクティブ-X「SPCCIエンジン」

 現在のところ、自動車の走る慣性を止めるとき、ブレーキの熱放射で失うエネルギーを回生する方式としては、「回生ブレーキ」が実用化されている。その他に、ドラムを慣性で回し続けて加速時に利用する方法がモータースポーツのF1などで試されてきてはいるが、実用になってはいない。

【参考】スバル・新型フォレスター e-BOXER(1) これぞプロの技 実用トルク・燃費向上 あとは経営問題

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■スバル・e-BOXERの使用感

 スバルのe-BOXERはバッテリーとモーターを装備することになるが、「回生ブレーキ」で発電し、リチウムイオン電池に充電して、加速時に駆動モーターに使用するシステムは実用的である。スバル・フォレスターやXVのe-BOXER車に試乗してみると、発進時のモーターのサポートは、アクセルの敏感さになって感じることが出来る。アクセル操作に敏感に反応してスムーズに走り出し、常用スピードに加速する動作はかなりスムーズだ。一瞬の加速力を発揮するときのアクセル操作に反応していく様は、ガソリンだけのエンジンでは味わえないものだ。

 モーター: MA1型 3相交流同期モーター(永久磁石使用)、最高出力: 10kW(13.6ps) 最大トルク: 65Nm。エンジン: FB20型2.0ℓ水平対向4気筒直噴エンジン、最高出力: 107kW(145ps)/6000rpm 最大トルク: 188Nm/4000rpm。これは僅かなサポートだが、低速時(40km/h前後)の走行感はかなり変わってくる。

 「回生ブレーキ」でかなり充電しているようだが、頻繁に使うとバッテリー容量が不足している印象が出る。信号待ちの状態でエンジンストップしていても、充電不足となるとエンジンがかなりの回転数で回り始めることがあり、違和感が出るのはやむを得ないところだ。これから先はバッテリーの進化が期待できるので、近い将来単にバッテリー容量を大きくするだけで、使用感は改善されるのであろう。またエンジンの振動を客室に伝えない技術が進歩すると、印象は違ってくるのだろう。

 ガソリンエンジンの熱効率が向上しても、是非とも備えておきたい装備である。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

続きは: ガソリンエンジンが良い! (11) 日産・ノートe-POWERレンジエクステンダー

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