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メルセデス、GLEクーペにEQブースト搭載 EQ/EQパワー/EQパワー+/EQブースト
「S450」に搭載されたISG。(画像: メルセデス・ベンツ日本)[写真拡大]
■メルセデス・ベンツの電動車両展開
メルセデス・ベンツは電動化に急速に動いている。その技術の完成度の高さは、目を見張るものがある。まず、フランクフルトモーターショー2017で「EQ」のコンセプトカーを公開した。続いて、2018年にもコンセプトカーを発表。このコンセプトカー「EQ A」はハッチバックタイプのコンパクトカーだった。この車は純粋なEVで、メルセデス・ベンツはそのピュアEVを「EQ」と呼んでいる。同社は、2022年まで全電気自動車10モデルを発売する計画を公表している。
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欧州の電動化への動きが本格化してきたようだが、ベンツ、BMW、ポルシェなどドイツ各社は、クリーンディーゼルを捨てて電動車にかじを切ったように見受けられる。しかし、クリーンディーゼルを諦めたわけではない。
メルセデス・ベンツは、 ピュアEVを「EQ」、PHEVを「EQパワー」、ハイパフォーマンスPHEVを「EQパワー+」、マイルドHEVを「EQブースト」と名付けている。
メルセデス・ベンツの次期Eクラス(ミッドサイズ)・クロスオーバー・クーペSUVの『GLEクーペ』が発売間近のようだ。
最も注目すべきは、S450に搭載される「EQブースト」機能を持った、新開発の3リットル直列6気筒エンジン+ISG(インテグレーテッド・スターター・モーター)だ。低速域で22psのモーターアシストが付く。
ISGとは、スターター機能・駆動アシスト・回生機能を受け持つモーターを48V電源システムで起動、アシストする。S450の場合、機械式スーパーチャージャーを備えており、ターボチャージャーが働き始めるまでの低回転トルクのない回転域で、モーターと共にアシストする。Eクラスではどのようなシステムかは明確でない。Cクラスではスーパーチャージャーはない。
この「EQブースト」はモーターの力も弱く、大した効果はあるまいと考えがちだが、低速域でのアシストはスムーズな発進などに寄与するとともに、実用燃費で効果が見込まれる。特に、欧州の走行パターンでは、速度無制限高速道路が残っていることから、日常的に高速走行が考えられる。およそ時速80km/h以上になると、エンジンのほうがモーターよりも効率が良くなり、トヨタ方式でもホンダ方式でも、HEV形式の中で高速域はエンジン直結としているのだ。
そのような高速域が欧州では多いので、低速域だけモーターでサポートし、その他はエンジンに頼るほうが実用的であろう。それに対して、日産e-POWERのようなレンジエクステンダー方式の、駆動はモーター、発電をエンジンとしたシステムは高速域では不利になる。欧州では、モーターにもトランスミッションが必要となるかもしれない。
メルセデス GLEクーペ・EQブースト搭載の方式は、街乗りの低速域の多い日本でも有効であろう。バッテリーの進化が進むまで、当分は有効なHEVなのかもしれない。日本のスバル・フォレスター・マイルドHEVの出来が気になる。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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