エディオン、コジマ、ビックカメラが好調 ケーズが不振 家電小売5月売上

2018年6月12日 21:28

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 家電小売各社が5月の売上を発表し、エディオンが今期順調なスタートとなるとともに、コジマとビックカメラがテレビや情報家電などで好調な売上実績となったことが分かった。

■ケーズはパソコンや情報機器が不振

 8日、ケーズホールディングスが5月の月次速報を発表した。前年同月比で、グループ計売上高が98.6%。今期(2018年4月~19年3月)スタートとなる4月は100.2%だったものの、5月にやや落ち込んだ格好だ。

 商品別で前期比プラスとなったのは、テレビ(104.0%)、洗濯機(101.2%)、エアコン(103.2%)の3種類。その反対にブルーレイ・DVD(91.7%)、パソコン・情報機器(88.2%)、調理家電(92.5%)などが不振だった。5月の出店は1店、退店はなく、店舗数は496店。

■エディオンは今期順調なスタート

 8日、エディオンが5月の売上速報を発表した。前年同月比で、全店売上高が101.4%、直営店売上高が101.1%だった。

 前期(2017年4月~18年3月)末となる3月は、全店売上高97.7%、直営店売上高97.4%に終わったものの、今期(18年4月~19年3月)は4・5月連続で全店・直営店ともに前期比プラスと上々の立ち上がり。5月の出店はなく、フランチャイズ店の閉鎖が3店で、店舗数は1,186店(直営店:428店、フランチャイズ店:758店)。

■コジマは携帯電話やテレビが好調

 11日、ビックカメラグループのコジマが5月の売上速報を発表した。前年同月比で、既存店売上が102.9%、全店売上が103.9%だった。既存店・全店ともに前期比プラスとなるのは2017年7月から11カ月連続。第3四半期が終わって今期(2017年9月~18年8月)累計は、既存店売上が105.0%、全店売上が105.8%。前期累計は既存店売上が101.3%、全店売上が102.8%だったので、どちらも前期を上回りそうな勢いだ。

 商品別では、携帯電話(前期比:121.0%)、テレビ(同109.3%)が特に好調。テレビは、50インチ以上の4K対応液晶や有機ELなど、高画質・大画面モデルへの買い替えを促進したことで好調に推移。その他ではエアコンがキャンペーンにより堅調だったという。5月の商品別では、冷蔵庫のみが99.7%と前期比マイナスだったものの、今期累計では冷蔵庫を含めて全ての商品で前期比プラスとなっている。5月は出店、退店ともに1店で、店舗数は140店。

■ビックカメラはテレビ、パソコンが好調

 11日、ビックカメラも5月の売上速報を発表している。前年同月比で、ビックカメラの売上高が108.2%、ビックカメラとコジマの合算で106.7%だった。ビックカメラ単体とビックカメラとコジマ合算の両方がプラスとなるのは、2017年3月から15カ月連続。特にビックカメラ単体では今期累計111.5%となるなど好調な実績が続いている。ビックカメラ単体での品目別では、音響映像商品が108.8%、家庭電化製品が103.7%、情報通信商品が110.2%、その他の商品が112.2%と、全て前期比プラスだ。

 概況によると、「祝日(5日)が土曜日と重なったことから、前年に比べ曜日まわりでマイナスの影響」があったとしながらも、テレビ、理美容家電、パソコン本体、ゲーム、医薬品、スポーツ用品、酒類、メガネ・コンタクトレンズが好調、エアコン、冷蔵庫、スマートフォン、パソコン周辺機器が堅調だった。その一方で、デジタルカメラやオーディオがやや低調だった。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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