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【EVは中国・北朝鮮国策との闘い(1)】北朝鮮情勢のカギはEV開発に必要なネオジム
■北朝鮮情勢のカギは、EV開発に必要なレアアースのネオジム
北朝鮮情勢は激しく動いている。アメリカの目論見は“核放棄”だけであろうか? むしろ現在、中国が90%のシェアを押さえるレアアースの利権ではないのだろうか。北朝鮮は近く核実験場閉鎖のデモンストレーション(2018年5月23~25日廃棄式典)を行う。そこに中国・ロシア・韓国・アメリカ・イギリスの報道陣が招かれる。なぜ“6カ国協議”の枠組みの日本ではなくイギリスなのか?
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イギリスのSREミネラルズ社が北朝鮮のレアアース埋蔵量を調査し、既に北朝鮮との合弁会社を設立している。これは、国連の経済制裁逃れを画策しているものと推察されている。これが成功すると、まずレアアースの中国独占が崩れる。北朝鮮のレアアース埋蔵量は中国の6倍ともいわれており、中国の世界的立場を揺るがしかねない問題だ。つまり、ハイテク産業全般・軍事産業など中国の政治的けん制材料になってきた状態が変わるのだ。北朝鮮・金正恩氏が、平和協定締結後に最も頼りとする経済政策は、レアアースの採掘であろう。この利権がトランプ・アメリカ大統領の本当の狙いであることの可能性は高い。彼の経済的背景はアメリカ投資家たちであるからだ。石油利権と同じように、巨大な資金が北朝鮮に流れ込むこととなる。
自動車のEV化の流れはこの数年で大きく前進するのだが、自動車産業にとって、レアアースの仕入れ先の確保は重大な問題となってきている。数年後には本格的な量産体制となることが予測されるEVでは、レアアースである“ネオジム”の調達が激しさを増している。それが中国のEV推進の動機の一つでもあるのだろう。しかし、北朝鮮が本格的に採掘を始めると、中国の絶対的優位は崩れてしまう。日本が「拉致問題」以外に狙うとすれば、当然に、このレアアース採掘権であろう。北朝鮮情勢の本当の動きは、この問題である可能性は高い。
そんなEV開発の最前線で、アウディが「誘導モーター」を採用した意味は深い。トヨタが開発している「省ネオジム耐熱磁石」のさらに一歩先を行く決断だ。今後、EV開発の各メーカーは、「誘導モーター」の開発競争にしのぎを削ることとなるのだろう。まずは中国の出方が注目される。つまり「金正恩体制の維持をするのか?」、または、これまで中国が画策してきたように「金正恩を退け、故金正男氏を押し立てたような政権転覆を狙うのか?」、この動向が注目だ。
次は、アウディの誘導モーター採用、トヨタ省ネオジム耐熱磁石の開発などの動きを追っていこう。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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