小田急、訪日外国人旅行者向けに周遊パス「箱根鎌倉パス」発売

2017年11月21日 16:12

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「箱根鎌倉パス」のパンフレット表紙。(画像: 小田急電鉄の発表資料より)

「箱根鎌倉パス」のパンフレット表紙。(画像: 小田急電鉄の発表資料より)[写真拡大]

 小田急電鉄は12月1日より、新たに訪日外国人旅行者専用の割引周遊券「箱根鎌倉パス HAKONE KAMAKURA PASS」を発売する。

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 「箱根鎌倉パス」は、同社が発売する訪日外国人旅行者にも人気の2つの割引周遊券「箱根フリーパス」と「江の島・鎌倉フリーパス」に、小田急全線が乗り降り自由になる乗車券の機能が1枚になった周遊券。通常の料金よりもかなりリーズナブルな点が大きな特長だ。

 小田急沿線の新宿、下北沢、向カ丘遊園、町田などの都市と、箱根、江の島・鎌倉など首都圏からほど近い観光地めぐりが1枚で満喫できる。パスの有効期間は3日間で、発売金額はおとな1人6,500円、こども1人2,250円となっている。小田急線の乗り降り自由のほか、箱根、江の島・鎌倉エリアを中心に、提携施設(飲食店や美術館など)で提示するだけで優待サービスも受けられる。

 箱根は、紅葉のシーズンから冬へ到来すれば温泉地ならではのおもてなしも際立つ。そうした胸算用も働いたのか、12月からの冬季シーズンでの売り出しとなった。また、訪日外国人旅行者にとって鬼門とも言える乗り換え切符の一元化は、煩雑な乗り換え料金の支払いから旅行者を解放することにもつながる。

 訪日外国人旅行者はその数が増加の一途をたどると共に、彼らのニーズは多様化してきている。同社はこうした動向に着眼し、「箱根鎌倉パス」の発売を端緒として、沿線地域や観光地との連携を強化に取り組む予定だ。具体的には、小田急沿線の都市や街、観光地の魅力の発信を行うと同時に、訪日外国人旅行者に対するおもてなし強化と満足度向上を目指す。

 小田急グループでは「長期ビジョン2020」において、2020年度までを「収益基盤を強化し、事業成長すべき期間」と位置付けている。2020年度までにグループインバウンド収益230億円達成を目標とする中、訪日外国人旅行者のニーズを反映した同パスの発売は、インバウンド関連収益の拡大進行につながりそうだ。

 発売場所は小田急外国人旅行センター・新宿で、パンフレットは英語、中国語(繁体字)の2言語に対応する。(記事:M_imai・記事一覧を見る

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