アマゾンジャパン、オフィス用通販に進出へ

2017年6月17日 11:52

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アマゾンの次なるターゲットは、オフィス街のようだ。

アマゾンの次なるターゲットは、オフィス街のようだ。[写真拡大]

 インターネット通販大手、アマゾンジャパンが法人向けオフィス用品通販への参入を目指している。既に一部企業向けに試験的な運用を行っており、年内にも本格始動する見通し。

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 本家アメリカ、それにドイツのAmazonでは、既に法人向け専用BtoB通販サイト「アマゾン・ビジネス」なるものが展開されている。アマゾンジャパンは、これを日本にも持ち込もうという考えのようだ。

 しかし、オフィス向け通販は無人の沃野ではない。この領域では開拓者たる存在であるアスクル、コクヨの子会社が運営するカウネットなど、既に多くの競合他社がシェアを握っているビジネスである。ここにアマゾンジャパンが参入するとなれば、競争の激化は不可避であろう。

 既存の「アマゾン・ビジネス」は、アマゾンの直販商品のほか、外部事業者も出店できるようになっており、様々な法人向け資材などを取り揃えている。とはいえ、アマゾンには既に圧倒的な商品ラインナップがある以上、原則的には個人向けネット通販と大差はないものになると考えられるが、オフィス通販である以上は、顧客事業者が使いやすいシステムの構築が求められるわけである。

 アマゾン・ビジネスでは、発注担当者の注文を責任者が確認する機能を提供する試みや、掛け売りなども行われているという。

 今回、日本に導入されるアマゾンビジネスでは、企業や部署単位でグループを作成して購入可能だ。グループに登録された担当者が、ネット通販の画面から商品を注文し、部署ごとなど、グループ単位でまとめて商品代金を決済することができる。

 また、あらかじめ設定した金額を超える注文が入った際にメールで通知する機能があり、その場合、管理者が承認か否認かを選択することができる。見積書のPDF印刷も可能だ。

 アマゾンがオフィスビジネスの分野でどこまで実力を示すことができるか、状況は注視に値するといえよう。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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