16年度のネット固定回線の加入者数は前年比3%増、大容量データ通信へのニーズで増加続く=ICT総研

2016年7月12日 13:56

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ICT総研が12日までにまとめた「2016年度 ブロードバンドサービスの市場動向」によると、光回線(FTTH)、ADSL、CATVインターネットを合わせた固定ブロードバンドサービスの加入者数(3月末時点)は、前年比3%増の3,782万件だった。

ICT総研が12日までにまとめた「2016年度 ブロードバンドサービスの市場動向」によると、光回線(FTTH)、ADSL、CATVインターネットを合わせた固定ブロードバンドサービスの加入者数(3月末時点)は、前年比3%増の3,782万件だった。[写真拡大]

  • 固定ブロードバンドサービスの加入者数の推移を示すグラフ。(ICT総研「2016年度 ブロードバンドサービスの市場動向調査」より)

 ICT総研が12日までにまとめた「2016年度 ブロードバンドサービスの市場動向」によると、光回線(FTTH)、ADSL、CATVインターネットを合わせた固定ブロードバンドサービスの加入者数(3月末時点)は、前年比3%増の3,782万件だった。同社は、動画配信・音楽配信サービスなどの大容量データ通信ニーズが高まっていることを背景に市場成長が続いていると分析している。

■光回線が全体の74%

 内訳では、光回線が2,790万件で全体の74%を占める。純増数は125万件で前年とほぼ同じ水準だった。ADSL回線は減少傾向が続いており、前年から50万件減の320万件となった。全体に占める割合も前年の10%から8.5%に低下した。CATVインターネットは673万件で前年の643万件から30万件増加した。全体に占める割合は前年の17%から18%に微増した。

■セット割引の利用者は30%

 同社が6月に実施したWebアンケート調査によると、auスマートバリュー(セット割引)の利用者は16%、NTT光コラボ(セット割引)の利用者は8%だった。その他のサービスのセット利用者を加えると全体の30%がセット割引を利用していた。昨年の同時期に実施した調査では、利用率が17%だったのに対して、1年間で利用率が大きく伸びた。

 一方、セット割引を利用していないユーザーは26%、セット割引の対象となっていないサービスのユーザーが44%で、両方を合わせると全体の70%を占めている。このことから同社は、潜在的なセット割引の需要開拓はこれからが本番になるだろうとしている。

■利用者満足度はソフトバンク光が首位

 Webアンケート調査で顧客満足度を分析したところ、ソフトバンク光の満足度ポイントが69.0ポイントで1位、ドコモ光が68.7ポイントで2位、auひかりが67.4ポイントで3位だった。光コラボサービス以外のNTTフレッツ光に対する満足度は65.5ポイントに留まっていることから、セット割引で価格に対する満足度が高まったことが考えられる。

 今後の見通しについては、モバイル・固定ブロードバンドサービスのセット割引のほかにも、電力・ガス会社の利用料金とのセット割引など、様々なサービスとのセット割引が普及することが見込まれるとしている。

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