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前回2013年の入場者数を10%ほど下回る81万2500人で終えた東京モーターショー
次回の第45回東京モーターショーは、2017年秋に開催予定だ[写真拡大]
東京ビッグサイト(東京・有明)で10月30日から開催されていた東京モーターショーが11月8日閉幕した。入場者数は81万2500人と、前回の2013年の入場者数90万2800人を10%ほど下回る結果となった。1973年から2年ごとの開催となって、リーマン・ショック直後の2009年開催時の最低記録61万4400人を上回ったものの、201万8500人だった1991年とは比較にならないが、以降も2007年までは120万人以上を動員していた世界を代表する自動車イベントとして、隔世の感は否めない結果となった。
今回の東京モーターショーには、世界11カ国から160社が参加。世界初公開75台、日本初公開68台を含む417台が展示された。
ただ、主催者は入場者アンケートでの満足度が91.0%と前回(87.3%)を上回り、次回の来場意向も前回より多かったとしている。昨年に第1回開催から60周年を迎えたことから、開幕前には都内で1950年代以降のバイクを含む名車81台による記念パレードを行うなど、盛り上げを図る催しも多く開かれた。
また、3回目となった主催者事業の「SMART MOBILITY CITY 2015」では、2020年の東京を見据えた、これからのモビリティ社会を分かりやすく提示していた。次回の「第45回 東京モーターショー」は2017年秋に、今回と同じ東京ビッグサイトで開催の予定だ。
東京モーターショーの人気低落大きな要因は、日本の自動車マーケットの縮小傾向にあるのは間違いない。日本の新車販売は消費税増税などの影響で、駆け込み需要やその後の買い控えなどで、若干の“乱高下”はあるものの、年間500万台前後で安定している。大きな伸びは、見込めないのが現状だ。
一方でアジアの最大自動車消費国(世界最大消費国)の中国では、やや新車販売が低迷してきたとは言え、2500万台規模。日本市場の5倍だ。だから日本の国内自動車メーカーであっても、「上海モーターショー」を注視する。中国進出が早かった米ゼネラルモーターズ(GM)や独フォルクスワーゲン(VW)は、アジアでは中国市場重視だ。
東京モーターショーへの出展も米国メーカーは、ほぼゼロ。イタリアのフィアットグループも出展がなかったし、VWグループのランボルギーニも出展を取りやめた。全般的に華のあるクルマが少なく、期待していたメルセデス・ベンツのSクラス・カブリオレの姿も無かった。子供たちがワクワクする、クルマ好きが目を見張るようなクルマが無かったのは事実だと思う。
フェラーリやマセラティ、ベントレーやロールスロイス、ロータスやアルファロメオなど、米ビッグスリーはともかく、普段見ることが少ない“華のあるクルマ”の展示がほしい。(編集担当:吉田恒)
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