電通、ギリシャのネット広告会社マインドワークスを買収

2015年3月12日 18:10

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 電通は12日、同社の海外本社「電通イージス・ネットワーク」がギリシャのデジタルエージェンシーであるマインドワークス社の株式80%の取得と、2017年以降に完全子会社化するオプションを同社グループが有することにつき、同社株主と合意したと発表した。成長著しいギリシャのデジタル市場への対応強化を図る。

 マインドワークス社は、2009年にギリシャのアットコム社に買収され、同社の一部門となっていたが、今年1月に、アットコム社が分離、独立させることに合意した。このため、今回の買収に先立って、社名を電通グループのグローバルネットワーク・ブランドである「アイソバー」と「アイプロスペク」を冠した「アイソバー・アイプロスペクト・アドバタイジング社」に変更していた。

 アイソバー・アイプロスペクト・アドバタイジング社は、デジタル広告サービス全般を取り扱っている。なかでもソーシャルやモバイル領域の戦略策定やクリエーティブに強みを持ち、顧客に多くのグローバル企業を抱えている。イノベーティブな同社が新たに電通グループに加わることで、ギリシャにおける同社グループの既存メディアサービスとの補完関係が成り立ち、顧客企業に統合的なフルサービスを提供することが可能となるという。

 同社グループによると、ギリシャの広告費は、経済状況を反映し2013年は前年比で11.8%減だったが、デジタル広告費は14.6%増という成長を示し、2014年、2015年も19%程度の成長が続くと予測している。(記事:宮野 浩・記事一覧を見る

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