仏シトロエンの個性派モノスペース「ピカソ」が新型に 5座と7座のふたつの異なるボディで登場

2014年10月22日 11:17

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記事提供元:エコノミックニュース

写真左の赤いモデルが5座のPICASSOエクスクルーシブが357.0万円。右のブルーのモデルが170mm長いボディのGRAND C4 PICASSOエクスクルーシブで378.0万円となる。運動性能と乗り心地のバランスにこだわった結果、7座車のホイールベースは5座車比で60mmほど長い。こんな日本車ではあり得ないコストのかかる差別化をしている。

写真左の赤いモデルが5座のPICASSOエクスクルーシブが357.0万円。右のブルーのモデルが170mm長いボディのGRAND C4 PICASSOエクスクルーシブで378.0万円となる。運動性能と乗り心地のバランスにこだわった結果、7座車のホイールベースは5座車比で60mmほど長い。こんな日本車ではあり得ないコストのかかる差別化をしている。[写真拡大]

 シトロエンが誇る独創的なクルマ造り“CRÉATIVE TECHNOLOGIE”の粋を極めた、革新的なMPV(マルチ・パーパス・ビークル)が日本に上陸した。2013年ジュネーブモーターショーで発表されたコンセプトカー“ TECHNOSPACE CONCEPT”をベースに開発、市販化されたC4 PICASSO(C4ピカソ)は、ひと足早くマーケットに投入された欧州において絶大な人気を獲得し、発売から1年で、14万7000台のセールスを記録した。

 今回、日本導入に際して5シーターのC4 PICASSOを新たにラインアップに加え、7シーターをGRAND C4 PICASSOとネーミング。単に乗車定員の違いだけでなく、それぞれのユーティリティに応じた個性的なスタイリングと機能装備を備え、幅広いユーザーのニーズに応える。この2台における革新的進化を支えるのは、PSAが新開発した先進プラットフォームEMP2EMP2(Efficient Modular Platform)だ。従来比で約50kgの軽量化(GRAND C4 PICASSO)を達成した新プラットフォームによって、高い走行性能と広い室内空間を実現した。

 EMP2によって大きな進化を果たしたボディシェルに、個性あふれる近未来的なスタイリング、多目的で高品質のインテリア、最新のドライビングアシストや安全装備などを満載して、2台の新型は従来のミニバンの常識を覆す最先端のモノスペースとしてデビューした。

 実車を目にすると、GRAND C4 PICASSOは、そのコンパクトなディメンションに驚かされる。7シーターのC4 PICASSOの全長×全幅×全高は4600×1825×1670mm。ホイールベースは2840mm。全長に比べてホイールベースの長さが際立つ寸法。これで最小回転半径を5500mmに抑えているのだから見事だ。一方のC4 PICASSOのボディサイズは更にコンパクトで全長は4430mm、全幅は同じだが全高は1630mmとなった。

 搭載するパワーユニットは先代からキャリーオーバーとなるBMWと共同開発した1.6リッター4気筒ガソリンターボエンジン。しかしながら、その出力&トルク、環境性能は進化を遂げて、最高出力165ps(121kW)/6500rpm、最大トルク24.5kg.m(240Nm)/1400-3500rpmとなる。もちろん、ヨーロッパ最新排気ガス規制基準(EURO6)に適合した軽量コンパクトで、燃費・環境性能に優れたパワーユニットである。

 組み合わせるトランスミッションは、第3世代の6 速オートマチック(6AT)であるEAT6(Efficient Automatic Transmission)を採用。改良を受けて高効率、ハイギアード化されたこのミッションにより、スポーティな走りにも対応。同時に、高い静粛性やスムーズなシフトチェンジ、省燃費などを実現した。この新型エンジンと先進のトランスミッション、そしてEMP2 による軽量化とサスペンション適正化で、「GRAND C4 PICASSO」「C4 PICASSO」はクラスを超えた機敏で軽快な走行性能と、良好な燃費・環境性能を実現したという。

 全方位で完全と思える安全装備も新型の自慢だ。フロントバンパーのレーダーが前方車両のスピードを検知、速度に応じて自車の速度をコントロールし車間距離を一定に保つ「アクティブクルーズコントロール」を始め、前方車両との距離を検知し、接近しすぎている場合にはリスクに応じて、視覚、音声、シートベルトのテンションという3 つの警告レベルでドライバーに注意を促す「ディスタンスアラート」。車両のまわりに配置した4 台のカメラにより、周囲の状況を12 インチスクリーンに映し、鳥瞰図、後方映像、前方パノラマ映像の3タイプの映像から、駐車や出庫をする際、そして狭い路地を走る時など、ドライバーの安全確認をサポートする「360°ビジョン」など、先進の技術によってドライビングアシスト機能&セーフティ装備が満載されている。

 日本製のミニバンを見ると車種は多いものの、この新型シトロエンのような個性派がいない。しかも、国産勢に比べて非常にコンパクトだ。エンジンも日本車の場合、トルク不足を補うために2リッターオーバーが多いなか、欧州トレンドに沿ったダウンサイズエンジンの1.6リッターターボだ。

 新型PICASSOファミリーは10月25日から全国正規販売店で販売される。価格は7人乗りのGRAND C4 PICASSOセダクションが347.0万円、その上級グレード・エクスクルーシブが378.0万円、5座のPICASSOエクスクルーシブが357.0万円だ。(編集担当:吉田恒)

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