日産、中国合弁が自社ブランド初の100％電気自動車「e30」を発売

　日産自動車の中国での合弁会社、東風汽車の乗用車部門である東風日産乗用車は10日、自社ブランドのヴェヌーシアで初となる100％電気自動車、「e30」の販売を開始したと発表した。販売価格は、26万7,800人民元（約466万円）から。

　日産によると、「e30」は消費電力が1kmあたり0.146キロワットで、ランニングコストは、中国で販売されている同クラスのガソリン車の約7分の1という。普通充電、急速充電のどちらの利用も可能で、急速充電を利用した場合、1回5分の充電で約60kmの走行が可能。

　品質と安全に関しては、発売に先立って広州市、襄陽市、大連市で実施したパイロットプログラムで、合計300台以上が、不具合が発生することなく総計500万kmの距離を完走した。また、中国政府による新エネルギー車の普及支援の一環である購置税免税の対象車両となっている。

　発売当初は、北京、上海、広州、深セン、大連、武漢、天津、鄭州、杭州の9つの都市で販売し、2015年には、中国全土で販売する予定。

　東風汽車の総裁である関潤氏は、「私たちは、グローバル日産のEV先進技術と、セールス経験、ノウハウを活かし、中国の市場やニーズを入念に調査し、ヴェヌーシア『e30』の開発を進めてきた。『e30』が、中国のEV市場を未来へと導くリーダーになると信じている。さらに、中国で新エネルギー車の開発がより盛んとなり、EVの利用が広く普及することを期待している」とコメントしている。