ゴールデンウイーク谷間で強調相場、商い薄く好業績銘柄の個別物色=犬丸正寛の相場展望

2014年4月25日 15:30

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  来週は春のゴールデンウイーク入りである。例年、ゴールデンウイーク休日の谷間は、相場は薄商いながら強いといわれることから、今年も日経平均は強調展開が予想され1万5000円台乗せとなりそうだ。

  日経平均は23日に30日線を抜いて、買い転換したものの伸び切れないでいる。日米首脳会談が終わり、安全保障面にはプラスとなったが、期待されたTPP交渉はまとまらなかったことが影響しているようだ。TPPは安倍政権の成長戦略の基本をなすものとして位置づけられていただけに今後に予想される成長戦略は大きく期待できないのではないかとの見方が強まっている。オバマ大統領帰国後、麻生副総理がアメリカの現政権はTPPについてアメリカ議会の承認を受けることは難しいという主旨の発言をしていることもTPPの行方を不透明としている。

  それでも、尖閣は守るとの明言を引き出したことは大きい成果で中国との緊張は徐々に和らぐ可能性があるだろう。その分、政権は経済など内政に取組むことができる。

  残業問題、法人税引下げ問題などの成長戦略が言われているが、カジノ特区などのより刺激的な成長戦略が欲しいところである。

  一方、3月期決算の発表が本格化している。今のところ2015年3月期見通しは好い。消費税の影響を抱えているだけに最終的に2015年3月期がどのていどの成績になるか見極めたい空気は強い。仮に、2015年3月期の増益率が鈍ったとしても減益にでもならない限り業績面からの相場下げは考え難い。日経平均予想PER14倍前後には依然、割安感は強いといえる。

  NYダウも堅調で、昨年末につけた最高値1万6631ドルまで、あと66ドルと迫っている。高値を更新したあと調整の可能性はあるだろうが、足元では5月相場に向け強い展開が予想される。連れて、日経平均も強調展開が予想される。

  ただ、売買代金の少ない状態では出来高を伴った活況相場は難しいだろう。決算発表で2015年3月期の見通しのよい銘柄が集中的に買われる展開とみられる。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)

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