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NEC、雑音下でも音声認識がスムーズにできる雑音除去技術を開発

NECが開発した雑音除去技術の特徴を示す図(同社発表資料より)[写真拡大]
日本電気(NEC)は18日、雑音の多い自動車内でも、快適なカーナビゲーションの音声操作ができるようにするための雑音除去技術を開発したと発表した。
これまでのカーナビゲーションの音声認識機能は、エアコンの使用中や窓を開けた状態など雑音が多い環境では、音声が正常に認識されないことがあった。
同社の技術では、エアコンなどの雑音発生源の位置と車内に設置するマイクへの音の伝わり方を分析し、それに合わせて車内前後の最適な場所に2つのマイクを設置することで、前方から流れてくる雑音と話者の音声を区別して音声を拾いやすくし、効率的な雑音除去処理を実現した。
マイクで集めた音声から雑音を2段階で除去する。はじめの段階では、2つのマイクに入る雑音の信号の類似性を利用することで、時間とともに変化する雑音を捉え、主要な雑音を抽出して除去する。2番目の段階では、はじめの段階で消せなかった雑音を、2つのマイクに入る話者の声の信号の類似性を利用して除去する。
最後に、騒音を除去したことによる歪みで音声認識がされにくくなった音声を、同社独自の2つの音声モデルを用いて、話し手の声を強調させ、音声認識がされやすい音に調整する。
同社では今後、この技術を店舗や工場向けにも応用していくという。(記事:松本 茂樹・記事一覧を見る)
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