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日産、新型「ムラーノ」をニューヨークショーで公開
16日、日産自動車はニューヨーク国際オートショーにおいて、クロスオーバーSUVの新型「ムラーノ」を世界初公開すると発表した。
ニューヨーク国際オートショーは、アメリカ・ニューヨークにおいて1990年から毎年行われているもので、世界カーオブザイヤーの表彰が行われることでも有名だ。今年は4月16日から27日(16・17日はプレスデー)まで開催される。
同モデルシリーズは2002年に発売を開始して以来、世界で累計94万台以上を販売したグローバルモデル。
今回発表される新型モデルは、2013年の北米国際自動車ショーにおいて発表したコンセプトカー「RESONANCE(レゾナンス)」が発想のベースになっている。両車両はともにデザインテーマ・ブーメランシェイプのライト・ユニークなフローティングルーフなどといった特徴を共有しているのだ。
同モデルの車両サイズは、クロスオーバーに求められる高さとスタンスは保ちつつ、空力性能を向上させている。さらに、グリルシャッター・フェンダーリップの成形・リヤバンパーの表面仕上げ・リヤタイヤのディフレクター・一体型リヤスポイラーの形状を改善することにより、全体的な空力性能が現行モデルより17%向上した。結果、CD値(空気抵抗係数)はスポーツカーと同レベルの0.31を実現している。
運転操作性を向上させるためにインストルメントパネルの高さを下げ、マルチタッチコントロール付き8.0インチディスプレイを配置。各種スイッチの数を60%(旧モデル比)減らした。また、7.0インチの高解像度カラーディスプレイなど新しい機能を追加したDRIVE-ASSISTディスプレイも装着している。
シートはNASAから着想を得た日産の先進的なゼログラビティシートを、フロントとリヤ両側に標準装備した。フロントシートには温度調節機能(ヒーターとクーラー)が、リヤシートにはヒーター機能がついている。
3.5ℓ DOHC V6(最大出力260馬力)のパワーがあるエンジンと、スムーズな走りと低燃費を実現するエクストロニックCVT(無段変速機)を標準装備。燃費は車両の軽量化・空力性能向上・エンジンとトランスミッションの効率改善により、現行モデルよりも約20%向上した。
先進技術として、最大4つの車載カメラ(前後左右)と3つのレーダーシステム(前方に1つ、左右にふたつ)を搭載。これは、後側方車両検知警報(BSW)・前方車両接近警報(FCW)・前方衝突予測警報(PFCW)・フォワードエマージェンシーブレーキ(FEB)・インテリジェントクルーズコントロールなどに情報を提供するために使われている。
新たに装備されたクロス・トラフィック・アラート(CTA)は、レーダーを使って駐車場から出る際に車両後方にクルマが来ていないかを検知する機能。また、前後左右のカメラを使って周囲360度の映像を写しだすことで、縦列駐車の複雑さを軽減できるアラウンドビューモニターも装備している。
乗員の安全性を確保するシステムとして、シートベルトセンサーと乗員検知センサーを装備するデュアルステージフロントやSRSエアバッグを採用したニッサン・アドバンスド・エアバッグ・システム(AABS)のほか、前席搭載SRSサイドエアバッグ・転覆検知機能付きルーフ搭載SRSサイドカーテンエアバッグ・運転席ニーエアバッグを搭載した。
同社のCPLO(CHIEF PLANNING OFFICER) アンディ・パーマーは「日産ではモーターショーのお客さまを楽しませるだけではなく、生産を念頭に置いてコンセプトカーを作り上げています。北米国際自動車ショーでレゾナンスのお披露目をご覧になった方で、日産がこのような未来的なデザインのクルマを作ると考えた方は、おそらくほとんどいなかったでしょう。しかし、それがこのクルマなのです。24か月以内に日産のショールームに登場します」とコメントした。
同モデルはアメリカ・ミシシッピ州のキャントン工場で生産し、100カ国以上に輸出される予定だ。(記事:松平智敬・記事一覧を見る)
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