トヨタ、インドネシア製セダンを中近東に輸出開始

　26日、トヨタは同社のインドネシアにおける車両生産会社であるToyota Motor Manufacturing Indonesia(TMMIN)が、中近東に向けてセダンタイプ「ヴィオス」の輸出を開始すると発表した。

　同モデルはトヨタのインドネシア製セダンとしては初の輸出モデルで、昨年12月からシンガポールやブルネイに輸出している。今回は、バーレーン・クウェート・オマーン・カタール・サウジアラビア・アラブ首長国連邦・ヨルダン・レバノン・イエメンに出荷を開始、アセアン域外の中近東に輸出先を拡大したわけだ。

　輸出総台数は当面は1,000台／月で将来的には3,000台／月を目指す。ちなみに、インドネシアにおけるトヨタの年間生産能力は、11万台(2012年)から25万台(2014年)まで拡大した。現在、同国で生産されているモデルはMPV（多目的車）のイノーバやフォーチュナーのほか、乗用車のエティオスファルコ・ヴィオス・リモがある。

　同日、インドネシアのカラワン第2工場でこの輸出開始の記念式典が開催され、インドネシア政府のモハマッド・ヒダヤット工業大臣、同社の福井弘之常務、TMMINの野波雅裕社長らが出席した。

　野波社長は「インドネシアの7,600名以上のチームメンバーが強い意思を持って努力を重ねた結果、ついにこの新たな歴史を祝うに至った。今日は、我々メンバー全員にとって、とても感慨深い日だ」とコメントした。また、福井常務は「トヨタはインドネシアを主要なグローバル生産／供給拠点と位置付けている。本日、トヨタ初となる中近東へのセダン輸出を開始することを大変誇らしく思う」とコメントした。（記事：松平智敬・記事一覧を見る）