三菱商事、中国で水産物加工販売の合弁設立 寿司・刺身需要に対応

2013年12月24日 21:50

印刷

三菱商事が公開した浙江大洋の店舗と刺身商品の写真

三菱商事が公開した浙江大洋の店舗と刺身商品の写真[写真拡大]

 三菱商事は24日、中国の水産会社である浙江大洋世家との合弁で、中国浙江省杭州市に水産物加工販売会社「浙江大菱海洋食品」を設立したと発表した。浙江大洋の内販事業を譲り受け、中国市場で新たな水産物流通・販売に取り組んでいくという。

 新会社では、三菱商事が生産基盤を持つチリ産養殖サーモンやタイ産養殖エビ、日本産養殖マグロ、また浙江大洋が漁獲した天然のマグロを中国の主要都市で販売し、中国国内で伸長する寿司・刺身需要に対応していく。

 また、ホタテやサンマ、ブリ等日本の水産物も取扱い、食の多様化が進む中国で「和食」の拡大に向け、水産物供給の側面から貢献していくという。

 新会社は資本金が1,000万ドル(約10億4,000万円)で、浙江大洋が75%、三菱商事が25%を出資する。

 三菱商事によると、浙江大洋は、漁業や水産物の加工・国内外販売を手掛ける総合水産会社で、中国の寿司・刺身市場を開拓してきた先駆者的企業。自社ブランドの導入や百貨店内の鮮魚専門店運営等、独自の内販事業を展開している。

 三菱商事は、水産事業では2011年以降、チリ産養殖サーモン事業やタイ産エビ養殖事業に参画しており、この生産事業を基盤に、新会社を通じて水産物を中国市場で販売していく事で、水産バリューチェーンにおけるグローバル展開を加速していくとしている。

関連記事