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それでもボーイング787は売れている 川崎重工同機向け新工場建設
ボーイング社といえば、最近はJAL<9205>の次期主力機がエアバス社に変わってしまったり、ボーイング787のバッテリーを中心としたトラブルなど、あまりパッとした話題がない。とはいえ、現在、ボーイング787は世界各国で運航されており、各型合わせた受注機数は今年1000機を超えた。
ボーイング787は機体の70%近くを世界中のメーカー約70社に開発させる国際共同事業。そうすることによって開発費を分散して負担でき、世界中の最高技術を結集した機体になると、ボーイング社はしている。日本企業の担当比率は合計で35%とアメリカ以外で最大かつ過去最大の割合だ。
川崎重工<7012>は、航空機製品の生産・組立工場である名古屋第一工場において、ボーイング787を増産するため、工場建設に着手する。
名古屋第一工場南工場に建設する新工場は、延床面積約6万平米メートルで、2014年度末竣工の予定。同社は、ボーイング787の生産において前部胴体、主脚格納部、主翼固定後縁を担当しており、新工場では既設工場と同種の生産設備を追加導入し、主として派生型機の前部胴体を生産する。
ボーイング社はボーイング787について、現在生産する「787-8型」(210~250席クラス)、「787-9型」(250~290席クラス)に加え、6月に派生型機「787-10型」(300~330席クラス)を新たに787ファミリーに加えることを発表し、開発を進めている。ボーイング787の生産では、同社が担当する胴体構造部位において、世界初の全複合材製の一体成形胴体を採用するなど、革新的な生産技術を多数導入している。
同社は、ボーイング787向け製品の工場(名古屋第一工場北工場)を06年7月に、また増産用工場(同南工場)を10年3月に竣工して生産を進めている。今回の新工場建設は、さらなる増産および「787-10型」の生産開始に向け、生産能力の増強を行うものだ。
同社は、07年度初めに「787-8型」の前部胴体を初出荷し、その後も順調に生産を継続している。同社はボーイング787の生産能力を増強するとともに、高品質の製品提供を通じて本プロジェクトに貢献し、さらには民間航空機事業の拡大を目指していくとしている。(編集担当:久保田雄城)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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