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40代・50代、「いぶし銀の卵」の採用が来年は加速?
40代・50代のミドル層が持つ「いぶし銀スキル」に注目した、人材採用の動きが業種や職種を超えて生まれ始めている。高度成長期の中卒・高卒の若者たちを表した流行語、「金の卵」から半世紀を経て、2014年は「いぶし銀の卵」採用が加速するだろう。
「いぶし銀スキル」とは、リクルートキャリアが企業調査をもとに定義した、40代・50代のミドル層の転職者採用時に評価される能力のこと。利害交渉能力・コーチング能力・問題解決能力など、業界や職種の経験がないと培われない専門スキルではなく、社会人経験の中で培われる高度な能力を指している。
実際、中高年の転職者を採用する企業は少ないものの、高いコミュニケーション能力などを持っていれば採用を検討したいという企業が7割を超えることが、同社の調査で明らかになっている。
調査では「今後、中途採用の予定がある」と答えた775社にその年代を複数回答で尋ねたところ30代前半と20代後半がいずれも65%。これに対し、40代前半は27%、40代後半は15%、50代前半は7%と、年齢が上がるにつれて採用を控える企業の姿勢が浮き彫りになった。
しかし、高いコミュニケーション能力や目標を達成できる力などが備わっていれば、中高年の採用も「積極的に検討する」、「給与などの条件を満たせば検討する」という企業は合わせて74%に上っている。
人材サービスの業界団体では、厚生労働省が、労働移動支援助成金の支給額の予算を12年度の2億4,000万円から大幅に増額し、15年度は301億円とする概算要求を打ち出したことを見据え、資格や専門知識以外の社会人としての能力、つまり「いぶし銀スキル」を評価して転職を後押ししようという取り組みが進んでいる。リクルートキャリアは「中高年が培ってきた能力を求めている企業は多いことが分かったので、新しい評価の基準として広めていきたい」としている。
なにかと暗い話題の中心になることが多い、この40代・50代のミドル層だが、来年は、風向きが変わることを期待できるだろう。(編集担当:久保田雄城)
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