高級ファッションブランドのリテール技術をアップルストアに

2013年10月16日 17:53

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記事提供元:エコノミックニュース

「バーバリー」のCEOアンジェラ・アーレンツ氏、アップルコンピュータに移籍

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 10月14日、米カリフォルニア、アップル発。英バーバリー・インターナショナルのCEO、アンジェラ・アーレンツ氏が来年からアップルコンピュータの上級副社長に就くと発表した。アーレンツ氏は新しいアップルのリテール部門の責任者となるようだ。

 アーレンツ氏はトレンチコートとその裏地に使用したハウスチェック(タータン)で有名な英国の伝統高級ブランド、バーバリーをCEO(最高経営責任者)として2006年から指揮してきた人物だ。同社では革新的なリテール手法を編み出して世界的なレベルで多くの旗艦店を築いてきた。彼女が同ブランドショップで実践した手法は、ファッションの楽しさや美しさ、をデジタル技術で顧客にアピールしたこと。

 とくに有名なのは2010年に世界25都市の大型旗艦店で「リテール・シアター」を導入したことだ。世界のショップでファッションショーのライブストリーミングとオンラインショッピングを結び付け、2011年春夏コレクションのヴァーチャル・ショーを開催した。英国本社から発信される様々なコンテンツを世界中の店舗に直接配信し、バーバリーの世界をモダンかつ純粋な形で伝えた。これはランウェイショーのファッション、音楽、ライブ感をリアルタイムで顧客が体験できるだけなく、ファッションアイテムのオンラインオーダーをも可能とした。

 当時のプレス向けリリースでは、この「リテール・シアター」を用いて、バーバリーは英国から様々なプラットフォーム、店舗、デバイスにコンテンツを直接配信。ブランドの優良な顧客を含めた多くの消費者とブランドとの新しい関係を築くことが出来た、高級ファッションブランドの実店舗とオンラインの新たな世界を形作った、としている。

 一方、アップルは薄利多売になりがちなコンピュータを含む電子機器のリテールの分野に入ることを避けたいという意向を持っている。アップルストアでは高級ブランド品として製品販売手法を志向している。「iPhone5s」の宣伝にバーバリーのコレクションショーの映像を使うなど、ブランドイメージの向上に高級なファッションブランドを利用し始めていた。

 アーレンツ氏は、バーバリーに移籍する以前、アメリカのファッションブランド「リズ・クレイボーン」副社長、NYキャリアのための代表的ファッションブランド「ダナ・カラン・インターナショナル」を社長として率いていた。(編集担当:吉田恒)

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