三井物産、ブラジルで農業生産事業を強化 現地大手と合弁会社を設立

2013年9月4日 12:27

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 三井物産は3日、ブラジルの農業生産事業大手SLC AGRICOLA S.A.(以下、SLC社)と、ブラジルで大規模農業生産を行う合弁会社を設立したと発表した。三井物産は有力現地パートナーと協業することでブラジルにおける農業生産事業の強化を図り、さらなる事業規模の拡大に取り組んでいく。

 SLC社は、ブラジル国内6州の14ヵ所に同国最大規模となる合計約32万ヘクタールの農地を保有している。同社は1977年に農業生産事業に参入し、主に大豆、綿花、トウモロコシを生産しており、大規模農業生産における豊富な経験を持っている。

 三井物産は、ブラジルにおいて穀物の生産及び集荷・販売事業を手掛けるMultigrainグループを通じて、2007年から同国で農業生産事業を展開している。具体的には、Multigrainグループの農業生産事業会社であるAGRICOLA XINGU S.A.がブラジル国内3州に11万ヘクタール強の自社農場を保有し、大豆、綿花、トウモロコシを中心に生産している。XINGU社は非遺伝子組み換え大豆の生産も手掛けており、日本をはじめとする市場における非遺伝子組み換え大豆の需要に対応している。

 今回設立する合弁会社は、XINGU社が保有する農地の一部(約2.2万ヘクタール)をリースし、2013年10月から作付けを開始する。今後、両社協力の上でブラジル各地にて農業生産事業を拡大していく。

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