トヨタの新施設「多治見サービスセンター」が竣工、人材育成を強化

2013年7月22日 13:54

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研修棟と走行確認路(画像:トヨタ自動車)

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  • 研修棟と走行確認路(画像:トヨタ自動車)
  • 研修棟(画像:トヨタ自動車)

 トヨタ自動車は22日、国内外の販売店サービススタッフの育成や、車両修理技術の研究・開発を目的とした新施設「多治見サービスセンター」の竣工式を、本日岐阜県多治見市の同敷地内で実施したと発表した。

 式典においてトヨタの豊田章男社長は、「お客様の現場で起こることに“より迅速に、より正確に”対応していくために、メンテナンス技術や修理技術を高め、お客様目線でアプローチし、コミュニケーションしていくのが私どもの『サービス』の使命。『多治見サービスセンター』ではお客様の現場を再現し、現地現物で確認すると共に、地域ごとに最もふさわしい形でサービススタッフを育成していく。世界のサービススタッフの方々と心を一つに、『もっと安全で安心なモビリティ社会の実現』に近づけていきたい」と語った。

 トヨタが今後もグローバルに持続的な成長をしていくためには、商品力・販売力と共に、購入後の顧客をサポートするアフターサービスの充実がこれまで以上に重要になるとトヨタは考えている。中でも、顧客と直接接するサービススタッフの応対力や技術力は顧客のトヨタに対する信頼や満足度に直結する重要な要素であると考え、トヨタはサービススタッフの人材育成と技術力向上に販売店と共に積極的に取り組んでいる。

 また、世界中の顧客の使用環境は多種多様であり、車両技術も年々高度化していることから、現場のサービススタッフにはこれまで以上に幅広い知識と高い技術力が求められている。さらに、今後も市場拡大が見込まれる新興国ではサービススタッフの早期育成・増員も必要となっている。

 「多治見サービスセンター」はこうした状況に対応すべく、従来の日進研修センターの拡充を狙いに新設されたもの。敷地面積は18.7万m2で、4階建ての「研修棟」と、1.3kmの周回路と国内外の路面環境等を再現した特殊路面で構成する「走行確認路」を備えており、顧客がトヨタ車を使用する“現場”を再現し、「現地現物」で確認する実践的な研修を実施する。国内外から受け入れる受講者数も年間2,600人から4,800人に拡大。将来的にはサービス技術の研究・開発機能も移転することで、サービス技術に関するグローバルな競争力強化の基盤を築いていく。

 なお、トヨタは、約135の国・地域の約12,800店舗の販売店に約12万人のサービススタッフ(2012年末時点)を抱えている。

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