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ユニクロ、北米への出店を一気に加速
佐藤可士和氏が、ディスプレイからマネキンの配置にいたるすべてのディレクションを行ったユニクロのニューヨーク・ソーホー店が開店したのは、2006年11月。これがニューヨークへの初出店だった。それから7年の時が流れた。
ユニクロを展開するファーストリテイリング<9983>は、2013年秋、米国のニューヨーク州(3店舗)、ニュージャージー州(2店舗)、コネティカット州(1店舗)、カリフォルニア州(4店舗)に合計10店舗を出店する。05年9月にニュージャージー州に出店して以来、現在米国に7店舗を展開しているが、今秋の出店により、合わせて17店舗へと拡大する。また、今回の出店により、正社員及び契約社員含めて数百名規模の新規採用を予定しているという。ユニクロ米国事業のCOO ラリー・マイアー(ファーストリテイリンググループ執行役員)氏は、「ユニクロの米国事業は、事業拡大を推進する時期への準備ができた」と話している。
同社は海外事業の第3四半期9ヶ月間の売上高が1913億円、前年同期比56.1%増、営業利益は196億円、同43.8%増と大幅な増収増益となったと7月11日に行われた決算で発表している。第3四半期3ヶ月間でも大幅な増収増益を達成している。弟3四半期では、出店が加速している中国、香港、台湾、その他のアジアで計画を上回り、大幅な増収増益だった。
米国では、下期に赤字幅が縮小する計画だったが、第3四半期3ヶ月間の収益はほぼ前年並みに留まる結果だった。これは、天候不順により春物商品の動きが鈍く、ニューヨーク3店舗の収益改善が計画を下回ったことによると同社はしている。秋にオープンしたウエストフィールド・ガーデン・ステート・プラザ店、サンフランシスコのユニオン・スクエア店と、今年春に出店した新店2店舗の売上は順調に推移しているという。
5月末の海外ユニクロ事業の店舗数は410店舗(前年同期比135店舗増)に達し、8月末には446店舗(同154店舗)となる見込み。446店舗の内訳は、中国・香港243店舗、韓国105店舗、台湾37店舗、その他アジアで39店舗、米国7店舗、欧州15店舗となっている。なお、6月にはインドネシア1号店をジャカルタに出店し、好調な滑り出しとだという。
ニューヨークはいわば世界の首都である。そこに世界中から野心溢れる人間が集まるのはもちろん企業も同じだ。そんな中にユニクロが一気に店舗を倍増させるのもまた自然な流れである。(編集担当:久保田雄城)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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