伊藤忠、英国で廃棄物処理・発電事業第3号案件の優先交渉権を獲得

　伊藤忠商事は22日、仏スエズ・エンバイロメント社の子会社であるSITA UK Limited社およびSembcorp Utilities (UK) Limited社と共に、Merseyside Recycling and Waste Authority（以下MRWA）が推進する廃棄物処理・発電事業案件の優先交渉権を獲得したと発表した。契約予定金額は30年間で約11.8億ポンド（約1,800億円）。

　同案件は2011年4月South Tyne & Wearパートナーシップ、2013年3月に資本参画したコンウォール州での廃棄物処理・発電PFI事業案件に次ぐ第3号案件であり、伊藤忠の参画比率は20％となる。

　同プロジェクトは、廃棄物焼却・発電施設（2016年商業運転開始予定）および廃棄物中継基地を建設し、年間45万トンの一般廃棄物を30年間にわたり焼却処理し、その余熱で発電（発電規模：63,000軒の家庭消費電力相当）を行うもの。

　MRWAを構成する周辺5自治体（リヴァプール市、ノーズリー、セフトン、セント・ヘレンズ、ウィラル）及びハルトンから発生する廃棄物を鉄道により英国北東に位置するティースサイドに輸送し、新設する焼却・発電施設にて処理を行うことで、これまで直接埋立処分されていた廃棄物をより環境負荷の少ない方法で処理する。これは化石燃料を使用しないクリーン発電であると共に、廃棄物埋立量の削減により温暖化効果の大きいメタンガス発生を抑制（CO2換算で年間130,000トンの温暖化効果ガス削減）することができる環境にやさしい事業となっている。