【編集長の視点】鴻池運輸はもみ合い、3月のIPO初値平均倍率は2.1倍と2月に続き高水準

2013年3月28日 09:45

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<マーケットトーク>

  鴻池運輸<9025>(東1)は、20円高の1596円と続伸して寄り付いたあと、19円安と下ぶれるなど前日終値水準でもみ合いを続けている。同社株は、今年3月15日に東証第1部に公開価格1020円で新規株式公開(IPO)され、資金吸収額が700億円超と大きかったことから、初値は、公開価格比384円高、37%高でつける限定的なIPO人気にとどまったが、逆にセカンダリーでは、割安株買いが高まり、上場来高値1778円まで買い進まれ、1500円台で地相場固めを続けてきた。PER11倍台の割安修正買いと利益確定売りが交錯している。

  3月のIPO株は、同社株を含めて9社に達しており、この9銘柄が、初値を公開価格を上回ってつける(勝ち)か、下回ってつけるか(負け)かは、9戦全勝となった。2月のIPO4社の4戦全勝に続く高人気である。月間平均初値倍率も、2月の2.3倍にやや及ばない2.1倍となったが、それでも昨年1年間の37勝9敗、平均初値倍率50.4%に比べると大きくアウトパフォームした。全般市場が、高値圏でやや波乱商状となる相場環境下、シコリがなく値動きの軽いIPO株選好を強め、さらに公開価格そのものも、安全志向で比較的低位に設定される傾向が強く、4銘柄が、上場初日は買い気配値を切り上げたまま推移、上場2日目にようやく初値をつけたことなどが要因である。初値倍率トップは、3月12日IPOのソフトマックス<3671>(東マ)の4.2倍で、最低倍率は3月19日上場のファルテック<7215>(東2)の5%だった。

  ただしこの9銘柄のセカンダリーは、鴻池運輸を除いてほぼすべてが寄り付き天井となってその後は上場来高値から大きく調整、初値倍率が11%と2番目に低かったアサンテ<6073>(東2)は、公開価格930円自体を下回って推移している。IPO投資の原理原則は、「小さく産んで大きく育てる」とされており、3月のIPO市場の動向は今後の参考にもなりそうだ。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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