味の素、東北地方の中核物流拠点を再建 2014年2月より稼働予定

2013年2月28日 19:38

印刷

 味の素は28日、同社の連結子会社である味の素物流が、東日本大震災で被災した東北地方の中核物流拠点「仙台低温物流センター」(宮城県仙台市宮城野区)を、約17億円を投じて再建すると発表した。着工は2013年3月、稼働開始は2014年2月の予定。今回の再建にあたっては品質水準の向上、従業員や車両の安全確保、津波被害を想定した建物の構造強化を図る。

 味の素物流の低温事業(チルド・冷凍)は、調味料を中心とするドライ事業に並ぶ中核の一つであり、中でも全国にわたるドライ・チルド・冷凍の3温度帯小口一括物流サービスを強みとしている。仙台低温物流センターは同サービスの東北6県(福島県、宮城県、山形県、岩手県、青森県、秋田県)における拠点であると共に、全国の物流ネットワークを構築する拠点としての役割も果たしている。

 同センターは、被災以前から冷蔵・冷凍倉庫とドライ倉庫の機能を持ち、3温度帯倉庫が少ない東北エリアにおいて大手外食チェーンを含む多くのユーザーに利用されていた。2011年3月に発生した東日本大震災の津波被害により全損、物流機能の復旧が不可能となったため、震災後は外部の倉庫を使用していたが、今回新センターとして再建することを決定した。

関連記事