旭硝子、薄型タッチパネル向け特殊ガラスの化学強化設備を関西工場に新設

2013年2月21日 19:53

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G6サイズの化学強化済みDragontrail(写真:旭硝子)

G6サイズの化学強化済みDragontrail(写真:旭硝子)[写真拡大]

 旭硝子(AGC)は21日、スマートフォンやタブレットPCのカバーガラス向け特殊ガラス「Dragontrail」の化学強化設備を関西工場(兵庫県尼崎市)に新設し、2013年3月に稼働開始すると発表した。同設備では大型カバーガラス(G6サイズ:1850mm×1500mm)の化学強化が可能であり、次世代の薄型タッチパネルの効率的な生産に寄与する。

 スマートフォンやタブレットPCのタッチパネルは、これまでカバーガラスとタッチセンサー、ディスプレイの3層構造だったが、更なる薄型化に向けた2層構造のタッチパネルの増加が見込まれている。現在、この2層構造のタッチパネルを実現する方法として注目されているのが、タッチセンサーとDragontrailなどのカバーガラスを一体化する技術。

 タッチセンサーと一体化したカバーガラスを効率的に生産するためには、大型の化学強化済みガラス上にタッチセンサーを一度に多数形成し、その後にスマートフォンやタブレットPCのサイズに切断する方法が有効。この生産方法によるタッチパネルは2013年以降需要が大幅に増加すると見込まれている。

 今回旭硝子は、新設備で生産する高品質のG6サイズの化学強化済みDragontrailを提供することで、スマートフォンやタブレットPC、Ultrabookなどのタッチ機能付きデバイスの薄型化に貢献していく。

 なお、傷が付きにくく割れにくいという特性をもつDragontrailは、現在20社60機種以上のスマートフォン、タブレットPCのカバーガラスに採用されている。

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