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太陽工業、サッカーW杯ブラジル大会の競技施設スタンド屋根を受注 4大会連続
大型膜面構造物(テント構造物)メーカーの太陽工業は20日、2014年サッカーW杯ブラジル大会で試合が開催される3施設のスタンド屋根を、同社の現地グループ会社が受注したと発表した。これにより太陽工業は、2002年の日韓W杯から4大会連続でサッカーW杯の競技施設計画に参画することとなった。
今回、現地グループ会社であるTaiyo Birdair do Brasil(所在地:ブラジルサンパウロ)がスタンド屋根を受注した案件は、三位決定戦や準決勝戦などが争われる「エスタジオ・ナシオナル・デ・ブラジリア」(所在地:ブラジリア)、「アレーナ・フォンチ・ノヴァ」(所在地:サルバドール)、「エスタジオ・ミネイロン」(所在地:ベロオリゾンテ)の3施設。
中でも、三位決定戦をはじめ、計7試合が開催される「エスタジオ・ナシオナル・デ・ブラジリア」は直径309mの円形スタジアムで、巨大なドーナツ状の膜屋根が7万人収容のスタンドを覆っている。また、4万1288m2に達する同スタジアムの膜素材には「酸化チタン光触媒膜材」が使われ、同じくスタンド屋根に採用された「エスタジオ・ミネイロン」の膜屋根とともに、太陽光線の光りに反応して屋根に付着した汚れを科学的に分解して膜屋根の純白の色彩を保つ。
「酸化チタン光触媒膜材」による両スタジアムに「アレーナ・フォンチ・ノヴァ」(従来型膜材)を加えた3施設の膜屋根は、昨年2月よりメキシコの同社グループ工場で加工を開始し、昨年秋から現場での取り付け工事が進行中。これら3施設は、今年6月15日から開催されるコンフェデレーションズ杯までには完成し、その後は太陽の厳しい日差しを柔らかな拡散光に変え、デイゲーム(現地)を観戦するサポーターに快適な空間を提供する。
今回、サッカーW杯ブラジル大会では、12スタジアムのうち3施設のスタンド屋根を太陽工業グループが手掛けたことになり、W杯としては2002年の日韓共催W杯以降4大会連続の参画となる。これは過去3回の大会で積み重ねてきた10施設(日韓大会:5施設、フランス大会:2施設、南アフリカ大会:3施設)の実績と、優れた技術力が高く評価されたもの。
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