ファミマが高齢者向け宅配サービスを開始、年内に5地域で展開

2012年12月6日 19:02

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 ファミリーマートは6日、子会社のシニアライフクリエイトが展開する高齢者専門の弁当宅配事業「宅配クック ワン・ツゥ・スリー」(宅配クック123)の配送網を活用した宅配サービスを12月12日から鹿児島県鹿児島市を皮切りに順次開始し、今年内に東京都豊島区・文京区、愛知県岡崎市、兵庫県神戸市、岡山県岡山市の全国5つの地域に拡大すると発表した。

 具体的には、「宅配クック123」の利用者にカタログ掲載のファミリーマート商品を弁当と一緒に注文してもらい、高齢者向け弁当の配送網を活用した生活必需品の宅配を行う。

 なお、現段階で宅配するファミリーマートの商品は、ケアマネジャーを対象にアンケート調査して“食べやすさや栄養バランスを考慮した食品”や“高齢者からお買い物を依頼されることが多い日用品”などをもとに厳選した45種類となる。商品は顧客の要望に合わせて随時拡大、変更していく。送料は無料で、前日18時までに注文すると翌日に「宅配クック123」の弁当と一緒に配達される(昼と夕の1日2回)。

 また、宅配と同時に顧客の安否確認も実施するなど、単なるネット宅配とは異なる、顧客とのコミュニケーションを大切にした宅配サービスを展開していく。

 まず鹿児島県では、「宅配クック123鹿児島中央店」の加盟者が南九州ファミリーマート(本社:鹿児島県鹿児島市)に加盟し、両機能を兼ね備えた「ファミリーマート永吉二丁目店」と「宅配クック123鹿児島中央店」の併設店舗を12月12日に開店する。同日より同店を拠点にし、「宅配クック123」が提供する高齢者向け弁当と共にファミリーマート商品を配達するサービスを鹿児島市内を対象に開始する。

 その他の4地域では、「宅配クック123」の加盟者がファミリーマート店舗から商品を調達し、高齢者向け弁当と共に配達する仕組みで展開する。なお、サービス内容は鹿児島県も含め同一で提供する。今後は「宅配クック123」とファミリーマートを融合させたその他の様々なスキームを検証し、展開地域や利用客層、取扱い商品の拡大なども図っていく方針。

 ファミリーマートは今年4月にシニアライフクリエイトを子会社化した。同社がフランチャイズにて展開する「宅配クック123」は、全国に300以上の拠点をもつ高齢者専門の弁当宅配事業。今回の取組みにより、ファミリーマートグループは高齢者向けサービスの向上に加えて地域に密着したサービスを拡大させ、社会・生活インフラ企業としてさらに発展していくことを目指す。

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