イオン、仏カルフールのマレーシア事業を約151億円で買収

2012年11月1日 11:40

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 イオンは1日、仏小売大手カルフール及びその子会社から、カルフール社グループのマレーシアにおいてハイパーマーケット事業を運営する事業子会社であるMagnificient Diagraph Sdn.Bhd.(MD社)、及びMD社の議決権の9.3%を保有する株式保有会社であるCarrefour Malaysia Sdn. Bhd.(CM社、以下併せて「カルフール・マレーシア」)の種類株式を含む発行済株式の全部を取得する株式売買契約を締結したと発表した。株式の取得価額は1億4,700万ユーロ(約151億円)。なお、イオンは同契約に基づくカルフール・マレーシアの株式取得手続きを10月31日付にて完了している。

 カルフール・マレーシアは、マレーシアの流通業界において売上高第4位の流通企業。同社は、1994年にマレーシア市場へ参入以来、同市場における長い歴史を有し、現在ではマレーシア半島の都市部を中心にハイパーマーケット26店舗を運営している。

 イオンは1984年にマレーシアでの事業展開を開始し、子会社であるAEON Co. (M) Bhd.(イオンマレーシア)が地域に密着した事業運営を行ってきた。イオンマレーシアは、現在マレーシア国内にてGMS25店舗、スーパーマーケット4店舗の計29店舗を運営し、約30億マレーシア・リンギットの売上高を誇る同国で第3位の流通企業に成長した。

 イオンは、アセアン地域での事業展開をさらに推進していくなかでマレーシアを重要な拠点として位置付けている。今回のカルフール・マレーシアの買収によりマレーシアで売上高第2位の流通企業グループとなる。今後、マレーシアにおいてマルチフォーマットで出店スピードを加速させ、2020年までに100店舗体制を構築し、同国の顧客に最も支持されるリーディングカンパニーを目指す。

 なお、MD社はAEON BIG (M) Sdn. Bhd.(イオンビッグマレーシア)へ社名変更する予定。同社は、イオングループの一員として顧客第一の理念を共有し、より一層地域に根ざした経営に取り組む。

 また、11月1日よりアセアン地域を統括するイオングループアセアン本社が本格的に稼動する。同本社のもとイオンマレーシアとイオンビッグマレーシア両社間における商品等の共同調達、マーケティングコスト削減等の経営効率の追求に加え、カルフール・マレーシアの持つハイパーマーケット運営ノウハウを早期に吸収し、「アジアシフト」を強力に推進していく。

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