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双日、ガーナでサブサハラ地域初の海水淡水化事業に参入
ガーナ共和国 地図(画像:双日)[写真拡大]
双日は29日、アフリカ・ガーナ共和国の首都アクラ、ヌングア地区において、スペイン水事業大手のアベンゴアウォーター社と共同で海水淡水化事業に参画すると発表した(双日出資比率44%)。プロジェクトの総事業費は約1億3000万ドル(約100億円)で、MIGA(世銀グループの多国籍間保証機関・本部ワシントン)の非常危険保険を利用したプロジェクトファイナンスで調達する。また、同案件は2012年10月26日をもってファイナンスクローズされた。
2014年予定の商業運転により、最大1日当たり60,000m3、約50万人分に相当する飲み水を供給することが可能となる。造水した水は、ガーナ水公社(GWCL社)に25年間の長期売水契約に基づき販売し、長期安定的な飲料水供給を通じてガーナに貢献する。同案件は、サブサハラ地域初の海水淡水化事業であると共にアフリカにおける日本企業初の海水淡水化事業投資であり、日本企業のサブサハラにおけるインフラ事業投資案件の先駆けとなるもの。
メインパートナーとなるアベンゴアウォーター社は、世界中で合計100万m3/日以上となる海水淡水化プラントを建設、運営している水メジャー企業。双日とは昨年10月からアフリカ、米州を中心とした海水淡水化事業を共同開発することを目的とした戦略的提携関係にあり、更なるビジネス展開を目指している。
ガーナでは、国民2400万人のうち400万人は首都・アクラ周辺に集中しており、水の需要(一日当たり約80万m3)に対し、供給(一日当たり約40万m3)が追いついておらず、国全体では国民の約4割は安全な飲み水が確保できていないという問題を抱えている。2010年末にはガーナ各地でコレラが発生し、安全な水の確保がさらに急務となっている。
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